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ナイト・フィッシュ

2017年03月30日 19:09

Clglo_u0.jpg
(photo/J.E.Randall)

学名:Cleidopus gloriamaris De Vis, 1882
和名:なし
英名:ナイト・フィッシュ Knight fish
全長:22cm
東部〜西部オーストラリアに分布

マツカサウオに似ているが、別属となっている。頭部形状、体表の棘の発達具合、発光器などの違いがある。最大長も違い、本種の方が大きくなる。基本的な生態はマツカサウオと同様だが、本種の生息域は主に亜熱帯で、暖かい水温を好む。

観賞魚としてはあまり知られてなく、ごく稀に入荷することがあるぐらい。水温は普通に23〜25℃で大丈夫なため、この点マツカサウオより水槽飼育向きだと言える。餌付きもマツカサウオよりも数段良く、割と大きい個体でも人工餌に餌付かせることができる。一度馴染んでしまえば丈夫で、年単位の長期飼育も難しくない。飼育しやすく面白い魚なので輸入量の増加を望みたいところだが、現状では厳しそうである。

種小名は『光る、海』という意味で、発光することに由来している。英名は体表が硬く、騎士の鎧を着ているようなところから。

マツカサウオ

2017年03月29日 18:24

Mojap_u1.jpg
成魚
(photo/J.E.Randall)

Mojap_u2.jpg
幼魚
(photo/J.E.Randall)

学名:Monocentris japonica (Houttuyn, 1782)
和名:マツカサウオ
英名:パインコーン・フィッシュ Pinecone fish
全長:17cm
本州以南~インド・西部太平洋に分布

硬い外皮、強大な棘が特徴の種。顎に発光バクテリアを共生させていて、暗がりや夜間に弱く発光する様子が観察できる。基本的に浅海性で、20m以内の水深で見られることが多い。幼魚は成魚よりも浅い場所に出現し、磯採集でも採集することが可能。成魚、幼魚ともに岩かげや岩穴などの暗がりに潜んでいる。小型のエビなどを好んで捕食する。

一般的な観賞魚ではないため、入手は近海魚に強いショップか、自家採集ということになる(海外産の個体は、そもそも入荷しない)。飼育には小さめの個体を選んだ方が水槽環境に慣れやすくて良いが、大きめでも状態が良ければ入手してもいいだろう。この辺りは他の海水魚と変わらない。餌は基本的に活き餌で、小型のスジエビなどを餌として与える。エビ餌に慣れると、死んだエビも食べるようになるものもいるので、そうなったら餌の調達も楽になる。大きめの個体は人工餌に慣れることはほとんどないが、5cm以下の小型個体は顆粒餌や粒餌に慣れる可能性があるので、挑戦してみてもいいだろう。混泳向きの魚ではないので、専用の水槽を用意して飼育するべき。基本的に温帯種なので、水温は20℃以下が望ましい。水温が高いと調子が崩れてしまうので、その点十分注意すること。病気治療で薬品を使うと、顎に共生している発光バクテリアは死んでしまうが、飼育自体に影響はほとんどない。

種小名は『日本の、日本産の』という意味。和名、英名ともに特徴的な外見が由来。

カエルアンコウ類の見分け方

2013年01月29日 21:59

Anmac_u0.jpg
(photo/J.E.Randall)

以下、参考画像集
クマドリカエルアンコウ
イロカエルアンコウ
オオモンカエルアンコウ

ちょっと魚種別解説の趣向を変えて、カエルアンコウ類の見分け方を。
今回は、クマドリ、イロ、オオモンの人気の3種について。
参考画像を見ながら、解説を読んで下さい。

■クマドリカエルアンコウ
クマドリ模様が決め手のように思えるが、クマドリ模様がまるで無い個体もおり、模様は判別の決定打とはならない。とはいえ、参考にはなる。また各ヒレがオレンジに縁取られる点で見分ける人もいるが、これは幼魚期のみの特徴であることが多く、中には縁取りが無いものもいる。これもまた決定打とはならない。

確実な見分け方は、第1背ビレと第2背ビレの形状である。第1、第2とも鰭膜が薄いのが特徴で、ヒレを広げた状態では三角形に近い形状となる。これは小型個体の方が顕著であり、小型個体では、ほぼヒレで見分けが付けられる。また第1、第2背ビレの棘は、根元より先端の方が太くなる。

参考画像の 023、026、028、030 は、典型的形質を示す好例。
025、040 は、クマドリ模様無しの例。

■イロカエルアンコウ
第1背ビレは鰭膜が薄く、この点ではクマドリカエルアンコウによく似ている。しかし、ヒレの幅がクマドリより狭いことと、棘は根元から先端まで太さがあまり変わらない点が異なっている。第2背ビレの鰭膜は厚く、ヒレを広げると鈍角な三角形という感じ。中には棘が体後方に向かって大きくカーブしているものもいる。

参考画像の 022、023、028、037 は、典型例。

■オオモンカエルアンコウ
第1背ビレの鰭膜はほとんどなく、こん棒状の形状をしている。第2背ビレの鰭膜はイロよりも厚く、棘は非常に太い。小型個体ではイロと間違えることもあるが、棘の形状をじっくり観察すれば、見分けは可能だ。大型種で30センチものサイズになり、大型個体はサイズだけで他種と区別できる。

参考画像の 006、009 は、典型例。

■交雑個体?
クマドリやイロなど、色彩変異は大きいものの、形質自体はわりと安定しているが、中にはどの種ともつかない、中途半端な個体に出会うことがある。クマドリとイロの中間個体、イロとオオモンの中間個体である。これらは交雑個体ではないかと思われる。クマドリとオオモンと思われる中間個体を見たことがないのは、おそらく繁殖サイズの問題ではないだろうか。こういった中間的個体は、どっち付かずで判別に困ってしまう。中間個体の多くは、イロとして流通しているので、イロの中から探してみると面白いだろう。

クマドリ画像の 034、003、イロ画像の 004、005、012 あたりは、あやしげな個体である(画像を見た限りの印象)。

アカククリ

2011年07月29日 17:34

Plpin_j0.jpg
ごく小さい幼魚。
(photo/J.E.Randall)

Plpin_u3.jpg
未成魚。
わずかに輪郭の赤が残っている。
(photo/J.E.Randall)

Plpin_u1.jpg
完全な成魚。
(photo/J.E.Randall)

学名:Platax pinnatus (Linnaeus, 1758)
和名:アカククリ
英名:ピンネイト・スペードフィッシュ Pinnate spadefish
全長:37cm
東部インド洋~メラネシアに分布

真っ黒い体に、真っ赤な縁取りの幼魚が有名。成長と共に色彩は変わり、成魚では全く異なる色模様になる。特徴的な幼魚の色彩は、捕食されないためのベーツ型擬態である。毒性のあるヒラムシ(ヒラムシ参考画像)に擬態し、色彩から動きまで真似ている。成長すると体中央部が灰色に変色し始め、黒みと輪郭の赤は薄れていき、画像のような成魚になる。成魚は他のツバメウオ類と比較して、吻部が突出するので見分けは容易。幼魚は岩陰などに単独で見られるが、成魚になると数匹から数十匹の群れで行動する。食性は雑食性。

幼魚は特異な色彩をしているので、観賞魚として人気がある。本種は飼育難易度についても特異で、成長と共に飼育難易度が劇的に変化する魚でもある。ごく小さい幼魚は非常に餌付き難く、人工餌に餌付く可能性はかなり低い。アサリや細かく刻んだゴカイを食べるという報告があるという程度で、幼魚のこれといった餌付け法は確率されていない。そのため、餌付かないまま死んでしまうことがほとんど。しかし、これが体中央が変色し始めるようなサイズになると、途端に飼育難易度は下がってくる。そのサイズだと、クリルや冷凍餌に餌付かせることは、それほど難しいものではない。それらを食べ始めてしまえば、人工餌にも移行可能だ。さらに大きく成長したものは、だいたい何でも食べてくれる。飼育難易度であれば、大きい個体の方が有利だが、観賞的に魅力的なのは幼魚なので、このあたりが大きな問題である。幼魚を確実に餌付かせる方法があれば、飼育を楽しみたい人は多いだろう。

種小名は「翼のある」という意味。おそらく未成魚の長大なヒレに由来しているのだろう。英名も同様。和名は特徴的な幼魚の色彩から。

ゴールドスペクス・ジョーフィッシュ

2009年06月23日 00:32

参考画像
背ビレ前端にスポットの無い個体。

参考画像2
背ビレ前端にスポットのある個体。


学名:Opistognathus randalli (Smith-Vaniz, 2009)
和名:なし
英名:ゴールドスペクス・ジョーフィッシュ Goldspecs jawfish
全長10cm
西部太平洋・インドネシア周辺に分布

頭部は黒く、体は青みがかった白い地に、黄色い模様が入り美しい。目の上部に金色に光る部分があり、そこがよく目立つ。背ビレ前部に黒斑を持つ個体と、黒斑の無い個体がみられるが、これが模様のバリエーションなのか、オスとメスの性差であるのか、それとも成熟度合いによる差なのかは不明。水深6~20mに生息。ジョーフィッシュ類は繁殖時に親が卵隗をくわえて、仔魚がフ化するまで世話するマウスブルーダーである。なおフ化後は世話をしない。本種は長い間、未記載種として知られていたが、ようやく2009年になって新種記載された。

観賞魚としては以前より輸入され、ジョーフィッシュの中では安価でポピュラーな種である。あまり小型の個体はみられず、多くが成魚サイズで入荷する。飼育は容易だが、ペア以外の同種や同じジョーフィッシュとは争うことが多いので注意する。ジョーフィッシュは底性の魚だが、どういうわけか飛び出し事故が頻発する。そのため、水槽にフタは必須である。

種小名は人物名。著名な魚類学者であるJ.E.Randall博士にちなむ。英名は金色のメガネをしているように見えるところから付けられた。なお頭部が黒いところから、ブラックキャップ・ジョーフィッシュと呼ばれることもある。

ブラウンバンデッド・カスクイール

2008年04月14日 23:25

sirembo.jpg
10cmほどの個体。

学名:Sirembo jerdoni (Day, 1888)
和名:なし
英名:ブラウンバンデッド・カスクイール Brown-banded cusk-eel
全長12.5cm
インド洋~西部太平洋に分布

アシロ科の魚で、日本には近縁なウミドジョウ Sirembo imberbis が分布する。エラブタの下にヒゲ状のものがあるが、これはヒゲではなく、腹ビレが変化したものである。これをヒゲのように使い、餌を探すのに使っているようだ。アシロ科の魚の多くは深海性で、底引き網などで漁獲される。ところが本種は珍しく浅海性で、熱帯地域の浅場に生息する。最大でも15cm以下の小型種。底性小動物を主に食べていると思われる。

観賞魚としては、ごく稀に入荷する。生息域では特に稀な種ではないのだが、観賞魚採集業者があまり入らないような場所(サンゴ礁ではなく砂泥域など)に生息するために、稀にしか採集されないということのように思える。熱帯域の浅海性であるため、水温は25℃程度で問題ない。水槽内では岩の下の砂を掘って、住処にする様子が観察できる。餌はクリルや粒餌など、意外と何でも食べてくれるので飼育はしやすい。やや特殊な魚なので、単独飼育がベストだろう。

種小名は人物名。英名は特徴的な模様から。



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