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ヤッコなのに・・・・

2006年04月01日 01:43

海水魚の中でヤッコといえば、誰もが認める人気魚種である。
そんなヤッコの中にあって、ほとんど話題に上らないものがいる。
ゲニカントゥス属・ヒレナガヤッコの仲間たちだ。
オスとメスで別種のように模様が異なるといったインパクトを持ち、尾ビレが長く伸長するなど、スタイルも抜群だ。なのに、何故か人気が無い。

理由はいくつかあるが、入荷サイズが大きいのが一因だろう。5センチ程度の小型の個体がまず入荷しないこと。ほとんどが10~15センチほどと、サンゴ水槽に導入するにはやや大きい。またサイズは大きいが性格的に大型ヤッコなどとの混泳にはあまり向かず、混泳水槽内での位置が中途半端になりやすいのも問題なのかもしれない。大きめの個体は餌付けに難があるというのも、敬遠される理由だろう。

しかし、本来ゲニカントゥスは、他のヤッコと混泳させるのには向かない魚だ。飼うのなら、ゲニカントゥスを主役にしなくてはいけない。そうして飼うと、尾ビレはすらりと伸び、他のヤッコではみられない優雅な泳ぎを楽しむことができる。以前、飼育していたゼブラエンゼルは、かなりの美しさを見せていたものだ。あれは飼育した者にしかわからない世界だ。

ゲニカントゥスをベストな状態、また本来の色彩を発色させて長期維持するのは難しい。シマヤッコやスミレヤッコなども難しいと言われるが、良い個体を選んで餌付けてしまえば、あとは手がかからない。むしろ餌付いてしまえば簡単だとすら言える。ところが、ゲニカントゥスは餌付いても、色彩の維持という問題がある。

飼育してみると、ゲニカントゥスは奥深い魚だということがわかる。面白いヤッコだが、人には勧めない。わかる人だけが飼えばいい。あまりメジャーになってもイヤだしね(ならないと思うが)。
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コメント

  1. Tetsuo | URL | X.Av9vec

    同感です。

    ゲニカントゥス属は飼育が難しい印象があります。昔、父から遊泳性が強いのと高水温に弱いと言われて大きな水槽が必要と言われて飼育を敬遠してきました。実際長期飼育(3年以上)させている人がどれほどいるのでしょうか?ワイキキアクアリウムもマスクドAを巨大水槽で飼育していたし、室内水槽個体は退色していたし、なかなか厄介そうですね。

    私自身飼育経験がないので、私のSITEでもゲニカントゥス属についてはあるアクアリストに記載してもらっています。

    個人的に好きなのはミズタマヤッコの幼魚。こいつのためなら90cm水槽を立ち上げても良いです。幼魚→メス→オスと三段階で楽しめるのがこの属の魅力ですね。

    ゼブラエンゼルとはマニアックな。幼魚がマスクドAに似ていますが、オスはヤイトに似ていますね。以前関西で見たときはヤイトとの価格差にびびった魚です。

    ヒレナガもヤイトも値段のわりにはとても美しいヤッコです。こういうおとなしい種はリーフタンクでハナダイと泳がせるといいと思います。でも実際はそんなアクアリストは少ないですよね。一番サンゴに害を与えなさそうなヤッコなのに。

  2. ゆ~ぞ~ | URL | GhMHlou2

    トサヤッコなど好きなのですが、やや大型なんで、最近飼育してないですね。目のくまどりぽいところ好きなんですがね

  3. 雪風 | URL | cKg/74mY

    ■tetsuoさん
    >なかなか厄介そうですね。

    人工餌に馴れさえすれば、飼育そのものはさほど難しくないんですけどね。体色に関しては、他のヤッコと違ってプランクトン食という点がポイントになるのかと思います。意外に照明も影響ありそうですし。

    >個人的に好きなのはミズタマヤッコの幼魚。

    これは是非飼ってみたい種ですね。かなり望み薄ですが。

    >ゼブラエンゼルとはマニアックな。

    最初は餌を食べなくて焦ったものですが、馴れると丈夫で、結構長生きしてくれました。

    >ヒレナガもヤイトも値段のわりにはとても美しいヤッコです。

    一番安価なタテジマヤッコも、大きくなるとかなり立派な魚になりますね。ゲニカンは、ほとんど全種好きですよ。

    ■ゆ~ぞ~どん
    >トサヤッコなど好きなのですが[

    お、意見が合いますねぇ。私もトサヤッコは大好きです。小さいメス個体は、かなりツボ。

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