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飼育方法と専門誌とウェブ・・・

2006年03月23日 18:29

海水魚を飼育する際、その生体に応じた色々な飼育方法がある。
多くの場合、魚なら、上部フィルター、底面フィルター、オーバーフロー分割ろ過といった、効率の良いフィルターシステムを。サンゴなら、ベルリンシステム、モナコシステム、DSBなどのナチュラルシステムをチョイスする。しかし魚の方も、やり方によってはナチュラルシステムでもいけるし、逆にサンゴを通常ろ過で飼うこともできる。水槽のサイズや魚のサイズ、サンゴの種類などによって、飼育方法は様々に変化する。そこに型通りの答えなど無い。

海水魚専門誌には一応、魚はこういったシステムで、サンゴはこう、と或る程度ポピュラーな型にはめて説明している。そうした方がわかりやすいし、またそうしておかないと飼育方法だけの解説で誌面が終わってしまう。雑誌に書いてあることなど、一面に過ぎないのだ。

さて、ウェブで色々なHP、あるいはブログを見ていると、皆さん実に様々なスタイルで飼育している。それらの多くは、大まかには通常ろ過やベルリンシステムなどといった枠にカテゴライズすることが可能だ。だがそれぞれに、細かいメンテナンス方法が違っていたりする。たとえば同じベルリンシステムでも、毎日水換えする人や、月に一度大量換水する人などいろいろ。生体が状態良く飼育できているのならば、どんなやり方であっても、それは正しいのである。

ビギナーなら、飼いたい生体に応じて、自分に合っていると思うシステムを選び、オーソドックスな管理をするのがいい。飼育に馴れてきて、水槽状態の把握もできるようになったら、少しずつ自分なりのアレンジをしてみればいい。ただし、飼育の基本から逸脱しないことが大切。自分なりの飼育法。これを見つけるのも、海水魚飼育の楽しみのひとつかもしれない。

ウェブには情報が氾濫している。多くの情報の中から、有効な飼育情報を引き出していくのは、案外大変かもしれない。ひとつ注意することといえば、都合の良い部分だけを引き出さないこと。どんな飼育方法にも、メリットとデメリットが必ずある。特にデメリットの部分は、よく把握しなくてはならない。

海水魚専門誌も、貴重な情報源のひとつである。ただし、現在刊行されているのは商業誌である(無広告の同人誌もあるが)。商業誌は当然のごとく広告が入っている。故に広告クライアントが勧めるシステムを掲載することが多い。これは広告が入っている以上、当然のことである。また、それらのシステムのデメリットについて、あまり厳しく追及はしないものである。これも商業誌として当然のこと。クライアントに対しての批評は、やんわりとした表現は許されても、厳しい意見は載りにくいものだ。雑誌を読む際には、このあたりを理解した上で読まなければ。飼育法についても、誌面構成や字数制約で最大公約数的なことが書いてあるだけである。

というか、こんなアタリマエのことを書かなくてはいけないとは・・・。

無広告誌ならば信用できるかというと、商業誌よりは信用度は高いが、それでも鵜呑みにするのはどうかと思う。同人誌の場合は、意見が偏ることが往々にしてあるからだ。こうしてみると、広告の入ってなかった初期のソルト&シーは、色々な人がいて比較的バランスのとれた良い同人誌だったと思う。最後は空中分解してしまったが・・・。

ウェブにしても本にしても、危険なのは盲信してしまうこと。趣味なのだから、まずは自分で調べてみることが大切。近頃は、調べずに人に聞くことで済ませたり、本に載っている通りにしかやらない人が増えたように思う。情報が無い時代じゃないのだから、アクアリスト(に限らず趣味人全般)は調べるというクセを付けた方がよい。

私が始めた頃は、本当に情報が無くて困ったものだった。何しろ、専門誌にすら大したことが載ってなかったし。だから、当時は本当によく調べた。今のアクアリストは、情報の海に浸かって、それだけで満足しているような印象があるなぁ。

なんか、最後はとりとめがなくなってしまった。最後に一言。

鵜呑みにしないで調べろ。
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コメント

  1. Tetsuo | URL | X.Av9vec

    ちょっとキツク

    雪風さんと同じく古強者の私も同感です。最近は調べずに購入してから質問するアクアリストの多さに驚きます。
    私も、まずは店員に聞く、知らなければ、家に帰って本やネットで調べる。Z情報がなければ、お店でベテランの意見を聞いてみる。それから買え(飼え)と思います。
    「その水槽にその組み合わせは無理でしょう。半年たってどれだけ残るか」と思ってしまうことも多々あります。
    昔はろくな情報がなかったので辞書片手に洋書ばかり読み漁りました。

    私は自他共に認める小型ヤッコ大好き人間ですが、昨今のスミレヤッコ、シマヤッコの入手のし難さ(売約済み)にはちょっと驚いています。私もシマヤッコはたくさん殺しているので他人様のことは言えませんが、何人の人がこれら飼育困難魚を生かせているのだろうか?

    システムに関しては私も参考にされるとこまるので敢えてネット上では公開していません。今は、プレナム2個、底面1個という状態です。プレナムもパウダーの水槽と大きめの砂の水槽の2つあります。砂の種類は全ての水槽違います。もちろん入れている魚の種類も違います。雪風さまの言うように生体に病気が出ず、元気ならばどんな設備でもOKだと思います。

  2. 雪風 | URL | cKg/74mY

    >「その水槽にその組み合わせは無理でしょう。半年たってどれだけ残るか」

    ありがちですねぇ。

    >昨今のスミレヤッコ、シマヤッコの入手のし難さ

    以前にも増して狂乱の度合いが進んでますね。入荷即売約も珍しくないですし。どうなってますやら。

  3. 某Q | URL | tdARKFW.

    >ただし、飼育の基本から逸脱しないことが大切

    どきっ!

    昨日半年ぶり(もっと???)水換えしました(^-^;
    こんな私を叱ってクダサイ(´・ω・`)

  4. 雪風 | URL | -

    >こんな私を叱ってクダサイ(´・ω・`)

                      ドドドドドガッ
                    ,人        _, ,_
               _ ニフ #;: >  人  (#)`Д´)っ 
       。    Λ,,Λ    __  ─ ‐ > ノ #;:つ'
     (⌒。・。゚c( `・ω・)  = ニニフ ≡ (#;: __,)
     ヽニニフ━O  )  ━ヽニ    フ  ヽ_)
       ミ   (    }  =    ≡   フ#;: >
           ゙ー'_ノ   三    ニフ =Y

  5. 某Q | URL | tdARKFW.

    バロス

    それは叱ってというより
    ボコボコにされてる気が

    今、シーンとしてる仕事中・・・
    噴きそうになったじゃないすかw
    いかんニヤニヤ笑いが抑えれんっ

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