2012年11月27日 00:58
最近、新しい寄生虫、病気が出てきている。
以前は病気といえば、白点病かリムフォシスティス、稀にトリコディナやウーディニウムを見かける程度だったが、最近は以前に見た事も無いような病気がみられる。近年流行っているものでは、何といってもハダムシ(ベネデニア)だろう。昔はほぼ見ない寄生虫だったが、このところは寄生されている魚が非常に多く、水槽導入前に淡水浴か半海水浴を行なわないといけなくなってしまった。
ベネデニア以外にも、赤いベネデニアのような寄生虫や、黒っぽい寄生虫など様々な種類がみられるようになった(ちっともうれしくない状況だ)。これらは大抵、淡水浴で落とせるが、中には淡水浴だけでは根絶できないものもいる。新手の寄生虫の出現が多く、対処が後手に回っているのが現状だ。購入した魚は、まず片っ端から淡水浴か半海水浴をすべきである。
白点病症状に極めて似た病気も確認されている。これは素人目には、白点病と見分けが付かないのが厄介なのだ。病魚をじっくり観察すると、『白点』ではなく『白い毛羽立ち』になっているのが分かる。実は『毛羽立ち』の中に寄生虫が隠れているのだ。これに対しては、銅イオンはほぼ効き目がない。白点治療しているにもかかわらず、白点が全く減らない場合は、この病気である可能性が高い。対処法は一度淡水浴をして、グリーンFゴールドで薬浴する。GFGの濃度は、通常通り規定の半量で問題無い。対処法を知れば、それほど怖くはないが、症状が進むと完治しても死ぬことがあるので気を付けたい。
最近、最も恐ろしい病気は『全滅病』だろう。便宜上『全滅病』としているが、もちろん正式な病名ではない。これは多分、ウイルス性と思われる病気である。実は以前から密かに知られていた病気だったのだが、ある特定のショップでしか見られないもので、頻度もそう高くはなかった。それが最近ではどのショップでも、この『全滅病』を拾う危険がある。症状は劇的で、潜伏期間は数日〜一週間ほど。発症すると水槽内の魚に、またたくまに感染し、ほぼ一週間以内に全滅する。現在のところ、対処法は無い。唯一効果があると思われるものは殺菌灯である。それでもQL40を4連結以上の状態であっても、被害をかろうじて3分の2に減じることができる程度(全滅は免れる程度)で、とても予防の効果などはない。確実な対処法は、とにかく持ち込まないことである。
この『全滅病』、魚が安いチョウチョウウオだろうが、高額なバンデッドエンゼルだろうが、購入魚に等しく危険がある。もはや高額な魚はしっかりとケアされているから大丈夫、というような考えは通用しない。現実に、バンデッドエンゼルが持ち込んで全滅したというアクアリストがいるのだ。他にも、チョウチョウウオやハギなど、様々な魚が持ち込んで全滅したという報告がある。かくいう私も全滅病を経験している。とにかく進行が早過ぎることと、手持ちの薬では何の効果も無い、発症したら絶望しかないというのが感想だ。
■トリートメントタンクの必要性
以前から必要性が言われてきているが、このところの魚病事情を見ていると、本水槽に持ち込んでしまうと、とにかく対処がやっかいなものが多い。もはや本水槽を病気から防衛するには、トリートメントタンクしかない。大事に魚を飼育している人は、今こそトリートメントタンクを設置するべきである。新しく入手した魚を、2週間〜1ヶ月ほどトリートメントしてから本水槽に導入すれば、おかしな病気はまず防ぐことができるだろう。
ここまで書いても、たぶん多くの人は、そこまでしなくても大丈夫、私は大丈夫、と思っているだろう。。。まあ、一度『全滅病』を経験しないと駄目かもしれない。経験したら、二度と自分は大丈夫などと思うことはしなくなるだろう。あれは本当に酷い。
以前は病気といえば、白点病かリムフォシスティス、稀にトリコディナやウーディニウムを見かける程度だったが、最近は以前に見た事も無いような病気がみられる。近年流行っているものでは、何といってもハダムシ(ベネデニア)だろう。昔はほぼ見ない寄生虫だったが、このところは寄生されている魚が非常に多く、水槽導入前に淡水浴か半海水浴を行なわないといけなくなってしまった。
ベネデニア以外にも、赤いベネデニアのような寄生虫や、黒っぽい寄生虫など様々な種類がみられるようになった(ちっともうれしくない状況だ)。これらは大抵、淡水浴で落とせるが、中には淡水浴だけでは根絶できないものもいる。新手の寄生虫の出現が多く、対処が後手に回っているのが現状だ。購入した魚は、まず片っ端から淡水浴か半海水浴をすべきである。
白点病症状に極めて似た病気も確認されている。これは素人目には、白点病と見分けが付かないのが厄介なのだ。病魚をじっくり観察すると、『白点』ではなく『白い毛羽立ち』になっているのが分かる。実は『毛羽立ち』の中に寄生虫が隠れているのだ。これに対しては、銅イオンはほぼ効き目がない。白点治療しているにもかかわらず、白点が全く減らない場合は、この病気である可能性が高い。対処法は一度淡水浴をして、グリーンFゴールドで薬浴する。GFGの濃度は、通常通り規定の半量で問題無い。対処法を知れば、それほど怖くはないが、症状が進むと完治しても死ぬことがあるので気を付けたい。
最近、最も恐ろしい病気は『全滅病』だろう。便宜上『全滅病』としているが、もちろん正式な病名ではない。これは多分、ウイルス性と思われる病気である。実は以前から密かに知られていた病気だったのだが、ある特定のショップでしか見られないもので、頻度もそう高くはなかった。それが最近ではどのショップでも、この『全滅病』を拾う危険がある。症状は劇的で、潜伏期間は数日〜一週間ほど。発症すると水槽内の魚に、またたくまに感染し、ほぼ一週間以内に全滅する。現在のところ、対処法は無い。唯一効果があると思われるものは殺菌灯である。それでもQL40を4連結以上の状態であっても、被害をかろうじて3分の2に減じることができる程度(全滅は免れる程度)で、とても予防の効果などはない。確実な対処法は、とにかく持ち込まないことである。
この『全滅病』、魚が安いチョウチョウウオだろうが、高額なバンデッドエンゼルだろうが、購入魚に等しく危険がある。もはや高額な魚はしっかりとケアされているから大丈夫、というような考えは通用しない。現実に、バンデッドエンゼルが持ち込んで全滅したというアクアリストがいるのだ。他にも、チョウチョウウオやハギなど、様々な魚が持ち込んで全滅したという報告がある。かくいう私も全滅病を経験している。とにかく進行が早過ぎることと、手持ちの薬では何の効果も無い、発症したら絶望しかないというのが感想だ。
■トリートメントタンクの必要性
以前から必要性が言われてきているが、このところの魚病事情を見ていると、本水槽に持ち込んでしまうと、とにかく対処がやっかいなものが多い。もはや本水槽を病気から防衛するには、トリートメントタンクしかない。大事に魚を飼育している人は、今こそトリートメントタンクを設置するべきである。新しく入手した魚を、2週間〜1ヶ月ほどトリートメントしてから本水槽に導入すれば、おかしな病気はまず防ぐことができるだろう。
ここまで書いても、たぶん多くの人は、そこまでしなくても大丈夫、私は大丈夫、と思っているだろう。。。まあ、一度『全滅病』を経験しないと駄目かもしれない。経験したら、二度と自分は大丈夫などと思うことはしなくなるだろう。あれは本当に酷い。
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コメント
コラク | URL | -
全滅病、すごく恐ろしいです…。
水槽はどうしても1つでも余ってると飼育に回してしまいがちです。
きちんとしたトリートメントタンクを用意しないといざというときに大事なお魚が助けれませんよね。
いつもたいへん参考になります。
( 2012年12月01日 18:42 )
SHU | URL | -
いつもありがとうございます
魚選び、店選びだけでは防げなそうですね
ハダムシ(ベネデニア)は、ユウゼンやティンカー・マルケによく付いていますよね
淡水浴に強く、水産や犬猫のある薬を使用して、数週間はトリートメントしないと落ちないですからね
全滅病は見分けられないんで怖いです
『白い毛羽立ち』は良く見かけますね
買ったお店に写真の持って行って聞いても曖昧ですからね
直ぐ気づいたんで、メインに入れなくて良かったです
どんどん寄生虫も病気も耐久性がついて困りますね
人間の病気や薬剤と同じですね
( 2012年12月02日 13:46 )
雪風 | URL | cKg/74mY
■コラクさん
トリートメントタンクが飼育水槽になってしまうのが心配なときは、バケツをトリートメントタンクにするといいですよ。これだと観賞用の水槽にすることができないですから。難点は、上からしか見れないことですね。
■SHUさん
普通のハダムシは、だいたい淡水浴1回すれば落ちますが、そうでない種類や、魚種によって半海水浴の場合は複数回しなくてはいけませんね。
全滅病は見分けられないですが、同一水槽内に、生きてはいるけれども何となく生気が感じられない魚がいるときは要注意です。通販では判断のしようがありませんが。。。
専門店ですら、新しい病気の出現が早過ぎて、対応することができてないのが現状です。残念ながら、自分の身は自分で守るしかありません。
( 2012年12月02日 17:42 [Edit] )
狩人 | URL | VJ4o0tac
あまり新しく魚を入れてませんので そんな病気は知りませんでしたが 怖い病気ですね
家もこれから新しく魚を入れる時には完全に隔離したタンクでトリートメントしてからにします。
ところで この全滅病という病気は 発症した時の魚の様子はどんなですか?
死んでから、あるいは死ぬ前に 見た目でこの病気だと判断できるものがあれば教えてください。
( 2012年12月05日 15:51 [Edit] )
雪風 | URL | cKg/74mY
■狩人さん
>ところで この全滅病という病気は 発症した時の魚の様子はどんなですか?
体色が褪せ気味。
餌を食べなくなる(反応もしない)。
ぼーっとするようになる。
やや呼吸早い。
といった感じです。
( 2012年12月05日 22:37 [Edit] )
狩人 | URL | VJ4o0tac
なるほど ありがとうございます
しっかり覚えておくようにします。
( 2012年12月06日 08:10 [Edit] )
箱福 | URL | lGE2SULs
お久しぶりです。
昨年はご多分に漏れず、うちの水槽は本文そのままの状態でした。
本当に手がつけられません。最初は白点虫寄生症かと思い、
白点虫駆除しておりましたが、何かがおかしい…。
ご指摘の通り、イナズマヤッコの鱗が逆立ち隙間に白点が…。
チョウチョウウオ数尾は肌荒れが酷く、淡水浴したらネオベネデニアと思われる、
寄生虫がドッと剥がれ落ちました。
今現在も魚を買った地元のショップの水槽は、状態が良くないのでそれ以来魚は買っていません。数ヶ月低比重で水槽を空回ししたのち現在は新しいイナズマヤッコが元気に泳いでいます。
本当に以前とは、持ち帰る寄生虫も変わったと実感し手しまいました。
余談ですが、某コミュニティーサイトは新装する気配なしなので、
今後ともこちらでどうぞ宜しくお願い致します。
( 2013年01月05日 19:43 [Edit] )
雪風 | URL | -
Re: タイトルなし
こちらこそ、ご無沙汰しております。
ブログが放置状態でしたが、ぼちぼち更新再開していきます。
やはり、そちらでも様々な寄生虫が出てますか。。。
もはや以前のように、白点やリムフォだけに対処すれば良かった時代は過ぎ去りました。
今後は慎重な魚選び(それでも病気を避けられないですが)及び、
徹底したトリートメントが必要ですね。
病気はショップの所為は少なく、問屋やシッパー段階での感染が多いと感じます。
もちろん、ドブ水で管理するような安売りショップもありますが。。。
根本から改善しないと、良くはならないでしょう。
> 余談ですが、某コミュニティーサイトは新装する気配なしなので、
> 今後ともこちらでどうぞ宜しくお願い致します。
某コミュニティは駄目そうですね。。。
こちらこそ、今後とも宜しく御願い致します。
( 2013年01月11日 12:01 )
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