自然な体型、体色 その2

2011年02月23日 14:56

 餌もそうだが、水質は魚の体色に大きな影響を及ぼす。顕著なのはクイーンエンゼルやブルーエンゼルの例で、硝酸塩が蓄積されているような水質では、あっという間に綺麗なブルーの色彩は抜け落ちてしまう。ブルーエンゼルでは水換えを頻繁に行なって硝酸塩濃度を低く保ち、さらに餌に海藻類を多用して、ほぼ入手当初の色彩を維持できたという報告がある。クイーンについても、最近はサンゴ水槽で飼育する例が増えており、そのような飼育では色彩が維持できている場合がわりと多いと感じる。

 サンゴが状態良く維持できる環境で、魚も状態良く飼育できれば一番である。しかし、サンゴ水槽では病気が発生した際に対処に困る。サンゴが入っている水槽に、治療のための薬剤を投入することはできないからだ。このあたりがサンゴ水槽の最大のネックといえる。もちろん、殺菌灯やオゾナイザーを用い、予防に努めればかなり発病の割り合いは減らすことができる。が、それでも出るときは出てしまう。それに対して通常濾過の魚専用水槽であれば、魚病が出た際にすみやかな対処が可能だ。

 では魚混泳水槽であれば万全なのかといえば、ここにも気を付けなくてはならない点がある。日本のアクアリストの混泳水槽は自分も含め、どうしても魚を多く入れ過ぎな傾向がある。魚が入りすぎれば栄養塩は容易に上昇し、魚の体色に影響を与える。魚の数が多いと、スレッドが伸びるような魚はスレッドが切れやすくなったりもする。また魚病が出るたびに投薬していれば、薬の影響で体色が落ちる。こういった点に注意すると、魚を思い切って少なく(メインを1~2種程度)、水槽サイズに応じた魚種選択、トリートメントしてから本水槽に導入して魚病予防、という感じになる。

 ま、こういうことを多くのアクアリストが実践しだすと、ショップ(特に量販店)は大いに困るかもしれない。売れなくなるからね(笑)。

 水質と共に大きいのが水温の設定だ。通常、サンゴ礁域の深さ20mまでに生息している魚であれば、25℃程度で問題ない。しかし生息域によって平均水温が異なるので、どこでも25℃でいいというわけでもない。ハワイやカリブ海は意外と水温が低めであるので、こういった海域の魚は23℃ほどが適している。また紅海は平均水温が高く、28℃程度にした方が良い場合もある。

 地域だけでなく、生息深度によっても適温が異なる。深い魚ほど低い水温を好むといった具合。たとえばマダラハナダイなどは、24℃で飼育するより、18~20℃で飼育した方が断然体色も状態も良いのである。深場の魚や温帯の魚を24~25℃で飼育していると、体色が悪くなったり、餌食いが止まったり、状態が落ちたりする。水温はかなり重要だということを理解しておきたい。特に25℃から下の温度は、わずか1℃の違いが大きく影響することがある。深場や温帯の魚を飼育する際は、水温に十分注意しておきたい。水質が良くても、水温が合ってなかったら、それは片手落ちというものだ。
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コメント

  1. わもん | URL | -

    「自然な体型、体色」って・・・
    魚中心の飼育の人には永遠のテーマでしょうかね(^^;

    特に底モノのハゼって腹がはち切れそうなくらいのメタボになるし、ナミチョウやソラスズメは必ずといっていいほど色が褪せてきちゃなくなるし・・・
    ま、それ以前にソラスズメは性格が問題ですね(^^;

  2. 雪風 | URL | cKg/74mY

    >魚中心の飼育の人には永遠のテーマでしょうかね(^^;

    そうですね。
    永遠のテーマではあります。

    >ナミチョウやソラスズメは必ずといっていいほど色が褪せてきちゃなくなるし・・・

    ナミチョウの体型と体色維持は、かなり難しいですね。うまくいっている人は見た事ありません。ソラスズメも、水槽に入れると綺麗にならないですし。身近な魚にも難しい種が多いもんです。

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