2007年09月26日 00:08

(photo/J.E.Randall)

(photo/J.E.Randall)
学名:Centropyge nox (Bleeker, 1853)
和名:オハグロヤッコ
英名:ミッドナイト・エンゼルフィッシュ Midnight angelfish
全長10cm
西部太平洋に分布
模様は何もなく、真っ黒な体色が特徴の小型ヤッコ。胸ビレまでが黒く、ここまで黒い海水魚も珍しい。よく見ると、胸ビレの根本にわずかに黄色っぽい部分がある。色みといえば、そのぐらいしかない。この黒い体色は保護色となっており、岩陰に入ってしまうと影と区別がつかなくなる。生息深度は非常に幅広く、数mの浅場から、70mもの深さまで確認されている。付着生物を主に食べ、サンゴのポリプなども食べる。ちなみに、オハグロヤッコに擬態するニセスズメ、ミッドナイト・ドティーバック Manonichthys(Pseudochromis) paranox (Lubbock&Goldman,1976)が知られており、こちらも胸ビレの先まで真っ黒で、見事なまでの擬態となっている。ヤッコに擬態するニセスズメは、いまのところこの種のみのようだ。
フィリピンなどから輸入されるが、状態がすぐれない個体が多く、なかなか長期飼育に至らない。餌付いても数ヶ月程度で拒食になったりする場合があり、難しい。小さめの良い個体が入手できれば、餌付けも比較的しやすくて、長期飼育も望める。その色彩から、黒いバックスクリーンを使うと、観察しづらくなってしまうので注意したい。これは暗色系の小型ヤッコであるイエローフィン・エンゼルや、アブラヤッコなどにもいえる。
種小名は「夜、暗闇」という意味で、本種の体色に由来。英名、和名も体色から。標準和名ではないが、スミゾメヤッコと呼ばれることもある。
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コメント
toshi-14 | URL | -
オハグロヤッコは聞いたことあるのですが実際に見たことがありません☆
相当黒いのですか?
( 2007年09月26日 07:21 )
雪風 | URL | cKg/74mY
真っ黒ですよ。
安価な種なので、量販店に行けば見られるでしょう。
だからこそ、良い個体がなかなか入手できないわけですが。
( 2007年09月26日 13:05 [Edit] )
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