2007年08月07日 22:58
「買ったときは綺麗だったのに」とか「最初は大人しかったのに」、「まさかこんなに大きくなるなんて」など、最初の頃とはだいぶ違った感じになってしまう魚がいる。しかし、それらは十分な下調べもせずに、衝動買いした結果であることがほとんど。後悔しないように、事前調査をしっかりとするべきである。
フレンチエンゼル、グレーエンゼル
可愛らしい幼魚に惹かれて、つい買ってしまう人は多いだろう。しかし成長がかなり早く、他の大型ヤッコよりも早い段階で大型水槽が必要になる。体長だけでなく体高もかなりあるため、深さ45cmの水槽では長期飼育はやや難しい。大型水槽が用意できない場合、手放すことになりやすい。成魚にまで成長した個体には、150×60×60cmぐらいの水槽は必要だ。大型水槽が用意できさえすれば、飼育面ではあまり問題はない。
パッサー、クラリオン
性格が悪すぎて混泳が困難なのが最大の問題点。幼魚のうちはそうでもないが、成長するにつれて性格は激しくなってくる。そのため成魚個体の混泳は難しく、相当気をつけないと殺されるヤッコが続出する(もちろん、相手は魚なので例外はあるが)。その性格の悪さ故、長期飼育途中で手放されてしまうことが多い。飼育するには、十分な覚悟が必要である。ただし、単独でじっくりと飼育するならば非常に魅力的な魚だ。
クイーンエンゼル
青い色が褪せ易く、長期飼育個体はほとんど黄色い魚になりがち。黄色くなってしまうと興味が失せるのか、ショップへ引き取られる個体も多い。高水温、栄養塩の蓄積が色彩の維持に大きな影響を与える。22℃程度の水温と、リーフタンク並みの水質管理が要求される。本種を綺麗に飼育するには、かなり大きめのリーフタンク(500リッター以上)で、水温を低く保ってゆったりと飼育するのが良い。魚病薬の使用によっても褪色は進行するため、この点においても薬品を用いないリーフタンクでの飼育が一番であると考えられる。性格的に問題は無いが、褪色の問題から混泳水槽向きのヤッコではない(黄色くなってもいいというなら別)。ちなみに近縁のブルーエンゼルは、低栄養塩の環境において、青い色彩が長期間褪せずに維持できたという報告がある。
ソメワケヤッコ、ヘラルドヤッコ
小さいうちは比較的温和で協調性もあるが、長期飼育して成長したものは非常に性格が悪くなる。大きくなった個体は、大型ヤッコの成魚とも張り合えるほど。同じ小型ヤッコは殺されてしまうことが多く、成魚個体の混泳は難しい。ショップで見られる個体は手頃なサイズのものが多く、飼育している人は結構いるだろう。性格の問題は、長期飼育しなければ出てこない。逆に言うと、長期飼育できない人は、混泳で悩むことはない。
ハマクマノミ
クマノミ類はペアになると攻撃的になり、混泳させづらくなるが、中でもハマクマ・タイプのクマノミは別格。とにかくペアの性格がキツイ。同じクマノミ類はもとより、ヤッコ、チョウチョウウオなど問わず、ほとんどの魚に攻撃をしかけることもある。水槽が小さいと、混泳という選択肢はあまり考えられなくなってしまう。幼魚は可愛いが、入手前に性格面のことを十分考えてからにしたい。スパインチークも、ハマクマ類に次いで気の強い種だ。
各種スズメダイ
スズメダイの多くは気が強く、中には飼育したことを後悔するような種も少なくない。特に気が強いものは、ミツボシクロスズメやミスジリュウキュウスズメ、ネオンダムセル、ヒレナガスズメ、クロスズメ、ジュエルダムセル、ガリバルディなどなど多数。丈夫であるが故に、初心者向けとしてすすめられることが多い。が、初心者向きなのは丈夫さだけで、性格は非常に悪く、このため扱いに困ってしまう。デバスズメ以外のスズメダイを、初心者向きとして販売するのを禁止したいぐらいである。
ハギ(ニザダイ)類
キイロハギやクログチニザ、シェブロンタン、コーレタン、パウダーブルータン、ソハールサージョンなど、ハギの仲間は観賞魚として色々な種類がみられる。性格はねちっこく、同じハギの仲間をはじめ、他魚に対してもかなりしつこく攻撃する。幼魚のうちは性格も比較的まともで、混泳もさせやすい。しかし、成魚に近くなるにつれて性格の悪さが増してくる。多くの場合、成魚になるのを待たずしてショップへと引き取られていく。また頻繁な薬品使用や海水成分の劣化には弱く、褪色や頭皮欠損(HLLE)などが引き起こされる。そうなってしまった個体も、ショップへ引き取られたり、海へ不法放流されたりする。
モンガラカワハギ類
持て余す要素を十二分に持っている魚たちである。ホンモンガラ、イソモンガラ、ゴマモンガラ、クマドリなど、いずれも他の魚と混泳など到底無理という性格をしている。この仲間が本当に好きで、単独飼育ができる人にしかすすめられない。普通のショップで、これらの成魚を引き取ってくれと言ったら、かなりの確率で難色を示されるはず。だいたいが水族館行き(水族館も基本的に引き取ってくれない)か、不法放流することになる。
アジ類
観賞用としては、コガネシマアジがコンスタントに入荷する。ヒラアジ類の中には成魚で30cm未満の小型種もいるが、多くは大型に成長する。中には1mを超えるものも。成長も早く、餌が十分だと水槽内でもぐんぐん成長する(逆に餌が少ないと餓死)。遊泳力も強く、ホームアクアリウムでは、まず持て余す結果になる。観賞魚として不適切な魚種のひとつだ。
フレンチエンゼル、グレーエンゼル
可愛らしい幼魚に惹かれて、つい買ってしまう人は多いだろう。しかし成長がかなり早く、他の大型ヤッコよりも早い段階で大型水槽が必要になる。体長だけでなく体高もかなりあるため、深さ45cmの水槽では長期飼育はやや難しい。大型水槽が用意できない場合、手放すことになりやすい。成魚にまで成長した個体には、150×60×60cmぐらいの水槽は必要だ。大型水槽が用意できさえすれば、飼育面ではあまり問題はない。
パッサー、クラリオン
性格が悪すぎて混泳が困難なのが最大の問題点。幼魚のうちはそうでもないが、成長するにつれて性格は激しくなってくる。そのため成魚個体の混泳は難しく、相当気をつけないと殺されるヤッコが続出する(もちろん、相手は魚なので例外はあるが)。その性格の悪さ故、長期飼育途中で手放されてしまうことが多い。飼育するには、十分な覚悟が必要である。ただし、単独でじっくりと飼育するならば非常に魅力的な魚だ。
クイーンエンゼル
青い色が褪せ易く、長期飼育個体はほとんど黄色い魚になりがち。黄色くなってしまうと興味が失せるのか、ショップへ引き取られる個体も多い。高水温、栄養塩の蓄積が色彩の維持に大きな影響を与える。22℃程度の水温と、リーフタンク並みの水質管理が要求される。本種を綺麗に飼育するには、かなり大きめのリーフタンク(500リッター以上)で、水温を低く保ってゆったりと飼育するのが良い。魚病薬の使用によっても褪色は進行するため、この点においても薬品を用いないリーフタンクでの飼育が一番であると考えられる。性格的に問題は無いが、褪色の問題から混泳水槽向きのヤッコではない(黄色くなってもいいというなら別)。ちなみに近縁のブルーエンゼルは、低栄養塩の環境において、青い色彩が長期間褪せずに維持できたという報告がある。
ソメワケヤッコ、ヘラルドヤッコ
小さいうちは比較的温和で協調性もあるが、長期飼育して成長したものは非常に性格が悪くなる。大きくなった個体は、大型ヤッコの成魚とも張り合えるほど。同じ小型ヤッコは殺されてしまうことが多く、成魚個体の混泳は難しい。ショップで見られる個体は手頃なサイズのものが多く、飼育している人は結構いるだろう。性格の問題は、長期飼育しなければ出てこない。逆に言うと、長期飼育できない人は、混泳で悩むことはない。
ハマクマノミ
クマノミ類はペアになると攻撃的になり、混泳させづらくなるが、中でもハマクマ・タイプのクマノミは別格。とにかくペアの性格がキツイ。同じクマノミ類はもとより、ヤッコ、チョウチョウウオなど問わず、ほとんどの魚に攻撃をしかけることもある。水槽が小さいと、混泳という選択肢はあまり考えられなくなってしまう。幼魚は可愛いが、入手前に性格面のことを十分考えてからにしたい。スパインチークも、ハマクマ類に次いで気の強い種だ。
各種スズメダイ
スズメダイの多くは気が強く、中には飼育したことを後悔するような種も少なくない。特に気が強いものは、ミツボシクロスズメやミスジリュウキュウスズメ、ネオンダムセル、ヒレナガスズメ、クロスズメ、ジュエルダムセル、ガリバルディなどなど多数。丈夫であるが故に、初心者向けとしてすすめられることが多い。が、初心者向きなのは丈夫さだけで、性格は非常に悪く、このため扱いに困ってしまう。デバスズメ以外のスズメダイを、初心者向きとして販売するのを禁止したいぐらいである。
ハギ(ニザダイ)類
キイロハギやクログチニザ、シェブロンタン、コーレタン、パウダーブルータン、ソハールサージョンなど、ハギの仲間は観賞魚として色々な種類がみられる。性格はねちっこく、同じハギの仲間をはじめ、他魚に対してもかなりしつこく攻撃する。幼魚のうちは性格も比較的まともで、混泳もさせやすい。しかし、成魚に近くなるにつれて性格の悪さが増してくる。多くの場合、成魚になるのを待たずしてショップへと引き取られていく。また頻繁な薬品使用や海水成分の劣化には弱く、褪色や頭皮欠損(HLLE)などが引き起こされる。そうなってしまった個体も、ショップへ引き取られたり、海へ不法放流されたりする。
モンガラカワハギ類
持て余す要素を十二分に持っている魚たちである。ホンモンガラ、イソモンガラ、ゴマモンガラ、クマドリなど、いずれも他の魚と混泳など到底無理という性格をしている。この仲間が本当に好きで、単独飼育ができる人にしかすすめられない。普通のショップで、これらの成魚を引き取ってくれと言ったら、かなりの確率で難色を示されるはず。だいたいが水族館行き(水族館も基本的に引き取ってくれない)か、不法放流することになる。
アジ類
観賞用としては、コガネシマアジがコンスタントに入荷する。ヒラアジ類の中には成魚で30cm未満の小型種もいるが、多くは大型に成長する。中には1mを超えるものも。成長も早く、餌が十分だと水槽内でもぐんぐん成長する(逆に餌が少ないと餓死)。遊泳力も強く、ホームアクアリウムでは、まず持て余す結果になる。観賞魚として不適切な魚種のひとつだ。
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コメント
Tetsuo | URL | -
すべて持て余しました。今もショップのオーストラリアアネモネフィッシュの幼魚を悩んでいるのですが、ハマクマ・タイプのため躊躇中。いったい何回悩んだのか。
ブルーAは幼魚から飼育しても青色がでるから好きです。クィーンAは色がでませんね。
私もスズメダイを初心者に勧めるのは反対ですね。ついでにニセスズメの方も。
一番持て余すのは魚ではないけど、イソギンチャクかな。すぐ死ぬか、すぐに、巨大になって持て余すかのどちらかだから一番困ります。
( 2007年08月07日 23:22 )
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( 2007年08月08日 00:50 )
松井 | URL | -
>ハギ(ニザダイ)類
60×45の水槽に、シマハギ2匹、ニジハギ(7~8cm)が入っており、これにまだ、この間採ったニセカンランハギを入れようとしていますが、なにか?
( 2007年08月08日 07:04 )
やまたけ | URL | -
この記事を読んで自分のブログでもネタにさせてもらいました。
クイーン、一度は飼育してみたいです。
( 2007年08月08日 09:54 )
雪風 | URL | cKg/74mY
■Tetsuoさん
昔はよくわからないことばかりでしたので、持て余し率は今よりだいぶ高かったですね。現在は情報も色々とありますし、調べればだいたいは分かるようになりました。
オーストラリアンアネモネは、やっぱり強いですよ。覚悟して下さい(笑)。
ニセスズメも悪いですね。属や種によって性格は異なりますから、今後そのあたりを紹介してみようと思います。
確かにイソギンは大きくなりだすと大変です。初心者はクマノミとセットで飼育しようとしますが、個人的にはクマノミだけにしておいて欲しいと思います。ハタゴなんか、調子良いと90cm水槽めいっぱいになったりしますからね。
■○○さん
クイーンは色の維持が本当に難しいので、できれば一般にはすすめたくない魚です。綺麗なので飼ってみたくなる魚なんですけどね・・・。フレンチは大きくなり過ぎるので、どちらかというと水族館向きの魚です。
>ばんばんやっています
個人的には、別段どうということもないと思ってますが、さすがに推奨はしません(笑)。
■松井さん
採集したシマハギなんかは、可愛いのでついつい入れたくなってしまいますね。まあ松井さんの場合は、高知の自家採集モノなので、大きくなったら放流してしまえるから良いです。
■やまたけさん
連動記事ご苦労様です(笑)。
ネタ的には色々とありますよね。
クイーンは飼育自体は別に難しくないんですけどね。とにかく体色が・・・。最も体色維持の難しい魚ではないかと思います。
( 2007年08月08日 11:13 [Edit] )
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( 2007年08月08日 17:28 )
toshi-14 | URL | ODiuZLVs
本当に詳しく書かれていますね。
かなり驚きました!
持て余さないようにしっかり勉強して生体を購入したいと思います♪
( 2007年08月08日 18:02 [Edit] )
雪風 | URL | cKg/74mY
■○○さん
>受入れには一般にオーストラリア型
いやいや、そこまで考えておられるのであれば大したものですよ。普通のアクアリストで、そこまで考えていることは稀です。
それにしても「~な魚」という感じで、色々とシリーズ化できますね。様々な情報もありがとうございます。記事を立ち上げる際の参考にさせていただきます。
■toshi-14さん
これから魚の導入を考えている人は、是非とも生態や水槽飼育への向き不向き等をよく調べてほしいと思います。そうすれば、自ずと失敗の数も減るというものです。
( 2007年08月09日 00:07 [Edit] )
ゆ~ぞ~ | URL | GhMHlou2
私も大昔のスタートがシリキルリスズメでスタート時点からしてシナリオが狂いましたね。その後組み合わせてきにも今では笑われるような事もしましたよ。テングカワハギをミドリイシ水槽にとか・・・
ハギ類はパープルタン入れたかったんですが、ハギは凶暴と聞いていて入れませんでしたよ。
( 2007年08月10日 13:29 [Edit] )
雪風 | URL | cKg/74mY
ゆ~ぞ~殿
やはりスタートはスズメダイでしたか。
テングカワハギとミドリイシは、別に笑うような組み合わせではないですよ。何しろ、ミドリイシが餌ですからね。リーフタンクに入れないと飼えない魚です。
( 2007年08月10日 13:44 [Edit] )
delphinus | URL | F3Dgw1fA
僭越ながら…
僭越ながら、アジ類を追加されてはいかがかと。コガネシマアジ、イトヒキアジ、ルックダウンフィッシュなど、幼魚が観賞魚として販売されています。スレに気をつければ誰でも飼育できますが、水族館の経営者以外は手を出してはいけません。
( 2007年08月18日 03:41 [Edit] )
Tetsuo | URL | -
大昔のスタート
初めて飼育したのはエレガントコリス、で次にホンソメワケベラ。そしてルリヤッコ。でも水ができていなかったのでルリヤッコは1-2週間で死亡。その後にスミレヤッコとブルーエンゼルを導入。特に問題なく飼育できました。
今とあまり変わらない魚の趣味です。もう15年以上前なのに…全然好みはかかわりません。
あっエレガントコリスはもてあましましたよ。追加投入したペンシルラス系が殺戮されました。(笑)
( 2007年08月18日 12:48 )
雪風 | URL | cKg/74mY
■delphinusさん
これは入れ忘れていました。確かにアジ類は持て余します。
早速、記事に追加しておきました。
ご指摘ありがとうございます。
■Tetsuoさん
最初がエレガントコリスというのがマニアックですね(笑)。まあ私も同じようなもので、小学校の頃にはオールドワイフを飼育してました。小学生が飼育する魚じゃありません(笑)。
ちなみに、うちのエレガントコリスはまだまだ大丈夫です。結構いいサイズなんですけどね。
( 2007年08月18日 14:39 [Edit] )
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