餌付けには執着心が必要

2007年07月04日 01:57

魚を購入してきた際、ほとんど餌付けの心配がない種類や、既にショップで十分に餌付いていた魚に関しては、改めて餌付けを行なうということはまずない。しかしながら、まだ餌付いていない魚や基本的に餌付けに難のある魚の場合、餌付けをすることになる。この「餌付け」に関して、個々のアクアリストがどの程度の執着心を持つか、またどの程度迅速な対応をするかによって、結果は随分と違ってくる。

たとえば、ポリプ食のチョウチョウウオを購入してきた場合。ショップでアサリを食べている状態なら、まずはそのままアサリを与えるのがベスト。この時点で水を汚すからアサリを入れない、という考え方は失格。ポリプ食を人工餌で餌付けるという意気込みは買うが、まずはアサリから慣れさせずしてどうする。水が汚れるなら、残餌を極力取り出し、水換え頻度を上げればいいだけのこと。それが嫌だというなら、ポリプ食に限らず生餌が必要になる可能性のある魚を買ってくるべきではない。

さて、例に出したポリプ食チョウチョウウオの場合、まずはアサリを与えるところから始まる。もしアサリに全く見向きもしないようであれば、安価なハナガササンゴやキクメイシといった、共肉の厚い、食べごたえのあるハードコーラルを食べさせる。貴重なサンゴを餌にすることについては異論もあるかと思うが、魚を餌付けるということに関しては手段を選ばない方がよいと言える。何か食べる物を見つけ、痩せさせないように(内蔵を働かせてやるというのも大切な要素)して次の餌へと繋いでいくのである。

ヤッコやチョウチョウウオは、ある程度の大きさの個体であれば体力もあり、餌付けの際には多少の余裕がある。しかし小さな幼魚や、痩せやすいハナダイなどは餌付けにスピードが要求される。チョウチョウウオの幼魚など、もたもたしていると、あっという間にペラペラになってしまう。人工餌(もちろん数種類与えてみる)をついばまないならクリル、それが駄目ならアサリ、というように次々と餌を変えていく必要がある。ハナダイならば、人工餌→クリル→アマエビみじん切り→イサザアミ、といった具合。餌付いたら逆のルートをたどるが、魚の種類や状態によっては段階を飛ばすこともできる。餌付けは、少なくとも一週間以内には目処を付けてしまいたい。それ以上時間をかけると、死亡率がぐっと上がってきてしまう。

さて、餌付けの上手い人は餌の種類ばかりでなく、餌の形状や動きにも注目するものである。餌そのものの形状に注意する人は、餌を加工することすらする。大きめの粒餌を半分にカットして落下の際の動きを変えたり、クリルをふやかして細く切り、イサザアミに似せたりと、涙ぐましいまでの努力をすることもある。ただ漫然と餌を投入しているわけではないのだ。

最近はサンゴ水槽で魚を飼育する人が多く、水を悪くしやすい生餌の使用を躊躇する場合がちょくちょくみられる。しかし、そうやって餌の選択肢を狭くしてしまっては、餌付く魚も餌付かない。生餌を使いたくないなら、餌付けの無難な魚を買うか、既に餌付いている魚を買うべきだろう。
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コメント

  1. 松井 | URL | -

    >「餌付け」に関して、個々のアクアリストがどの程度の執着心を持つか、
    >またどの程度迅速な対応をするかによって、結果は随分と違ってくる。

    同感です。
    採集がシーズンイン。
    また、ハラハラ、ドキドキする季節がやってきました。

  2. TAK | URL | z8Ev11P6

    執着心が足りないのかなぁ……。
    と不安になる一文ですね。
    精進します。

  3. 雪風 | URL | -

    ■松井さん
    今年もいよいよシーズンインですか。
    どんなのが採集できるか楽しみですねぇ。
    変わったのが採れたら送ってちょ(笑)

    ■TAK氏
    まあ色々と試されているようですから、それなりにいいんじゃないですかね。今後の精進(笑)は、さらに必要と思いますが。

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