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イエロークラウンド・バタフライフィッシュ

2007年01月15日 02:26

yellow-crowned.jpg
(photo/J.E.Randall)

学名:Chaetodon flavocoronatus Myers, 1980
和名:なし
英名:イエロークラウンド・バタフライフィッシュ Yellow-crowned butterflyfish
全長12cm
グァム、サイパンに分布

グァム、サイパンのみに生息する固有種。ティンカーズに似るが、頭部に黄色いバンド模様が入るのが本種の大きな特徴である。本種の由来について、ティンカーズとバーゲスの交雑個体が、種へと発展したのではないかという説がある。最近(2007年初頭現在)、"タラワ・ティンカー"なる魚が入荷しているが、これはまさしくティンカーとバーゲスの交雑個体が、種へと固定される前段階のものであると考えられる。そのため、限りなくバーゲスに近いものから、本種に近いものまで色々な色彩変異がみられる。気の遠くなるような年月を経ると、本種と同じような色彩になるのかもしれない。ロア亜属は好奇心の強い種ばかりだが、本種だけは違うようで、ダイバーを極端に恐れるという。そのため、接近は容易ではないようだ。

だいぶ以前に入荷したことはあるが、現在は全く入荷が無い。これはグアム、サイパンに採集業者が居ないためである。もし入荷があったとしても、恐ろしく高額なものになるに違いない。状況から考えて、今後も入荷は期待できないだろう。

種小名は flavo「黄色い」coronatus「王冠」の意。本種の特徴をよく表している。英名の由来も同様。
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コメント

  1. 松井 | URL | -

    色彩変異がいっぱい!

  2. 雪風 | URL | cKg/74mY

    まあ、似たようなもんですが・・・。
    最近来ないですが、"マーシャル・ティンカー"なんていうのもいます。

  3. HTanaka | URL | -

     記載者のロブ・マイヤース氏の話では、絶滅危惧種のひとつに数えられて居るが心配ない、今やグアムから北の群島全体に居る事が分かった、とありました(Maug:モーグ島にまで分布)。

     しかし深海性であり採集者が少ない事、逃げ足が速い事から滅多に採れませんね。ティンカーズ・バタフライと異なりダイヴァーを見ると一目散に深場へ逃げるのだそうです。

  4. 雪風 | URL | cKg/74mY

    モーグ島までとなると、それなりの数は生息していますね。

    写真を撮るにも、なかなか接近ができないみたいですね。さらに採集ともなると、かなり大変でしょう。深場で逃げ足の早い魚を追うのは、相当な危険を伴いますから。

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