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カゴシマオコゼ属の一種

2006年07月10日 22:51

kagoshima-br.jpg

学名:Paraploactis trachyderma Bleeker, 1865
英名:ベルベットフィッシュ Velvetfish
全長10cm
西部太平洋に分布

カゴシマオコゼ類は、多くの種が5~10cmほどと小型である。よく似た種が多く、種の同定はちょっと難しい。画像の個体の同定も、もしかすると違うかもしれない。生息水深は浅く、砂底質の環境を好む。周辺環境と見分けのつかない外見と、物陰に隠れる習性のため、なかなか見つけることができない魚だ。背ビレの棘に毒を持つかどうかはわからないが、太くて強い棘には毒がありそうに思える。小型のエビやハゼなどを待ち伏せして食べる他、ゴカイ類なども食べる。

おそらく積極的に採集されていないため、入荷はごく稀。画像の個体はインドネシア産のもの。ちなみに入荷時には既に虫の息だった。水槽飼育では、イソスジエビなどを与えるとよく食べる。しかしカゴシマオコゼ類は小型の個体ばかりなので、食べられるサイズの餌の調達が大変ではある。

種小名の trachyderma は、「trachy(ざらついた)derma(皮膚)」という意味で、本種の特徴をよくあらわしている。英名のベルベットフィッシュは、ベルベット(ビロード)に見立ててのことだろうが、あまり的を得ているとは言い難い。
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コメント

  1. Tetsuo | URL | -

    以前、国内便で真っ赤なカゴシマオコゼを見たときは新種では?と思いました。私はこの仲間について全くくわしくないのですが、似たような種が多く種の同定は難しいですね。

  2. 雪風 | URL | cKg/74mY

    真っ赤な個体ですか。いいですねぇ。
    そんなのを飼ってみたいものです。

    この仲間は、マイナーなカサゴ・オコゼ類の中でも、さらにマイナーな魚たちですからね。でも、こういう魚が好きなんですよ。ショップで見つけるとシビレてます(笑)。

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