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アクアなジンクス

2007年09月29日 23:56

今回は、何故か起こるアクアなジンクスを紹介。

・新しく魚を導入すると、飼育中だった魚がどれか死ぬ。
・留守にすると、魚や水槽の状態が急変する。
・長期飼育した魚が死んだとき、同じ魚をすぐに買うと死ぬ。
・大事にしている魚・サンゴに限って早死に。
・病気になると、高額な生体から順に死ぬ。
・「絶好調」と言うと状態が悪くなる。
・人が長期飼育した魚を譲ってもらっても長生きしない。
・水槽の受け入れ態勢が整うと、欲しい生体が入荷しない。
・あまり欲しくない生体を買った直後に良いものが入荷。
・金の無いときに限って、欲しい生体が入荷する。
・水槽の調子が悪い時に限って、欲しい生体が入荷する。
・珍しい生体を高い価格で買うと、ほどなくして暴落(東南アジアものに多し)。
・一番突いてほしくないサンゴから突かれる。
・一番綺麗なサンゴから溶ける。
・カードで生体を購入すると、支払いが終わる前に死ぬことが多い。
・格安で入手した高級魚は、長生きしないことが多い。
・欲しいと思った魚は、その場で購入しないと必ず後悔する。
・何故か何度飼育しても失敗する、相性の悪い生体がいる。
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オハグロヤッコ

2007年09月26日 00:08

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(photo/J.E.Randall)

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(photo/J.E.Randall)

学名:Centropyge nox (Bleeker, 1853)
和名:オハグロヤッコ
英名:ミッドナイト・エンゼルフィッシュ Midnight angelfish
全長10cm
西部太平洋に分布

模様は何もなく、真っ黒な体色が特徴の小型ヤッコ。胸ビレまでが黒く、ここまで黒い海水魚も珍しい。よく見ると、胸ビレの根本にわずかに黄色っぽい部分がある。色みといえば、そのぐらいしかない。この黒い体色は保護色となっており、岩陰に入ってしまうと影と区別がつかなくなる。生息深度は非常に幅広く、数mの浅場から、70mもの深さまで確認されている。付着生物を主に食べ、サンゴのポリプなども食べる。ちなみに、オハグロヤッコに擬態するニセスズメ、ミッドナイト・ドティーバック Manonichthys(Pseudochromis) paranox (Lubbock&Goldman,1976)が知られており、こちらも胸ビレの先まで真っ黒で、見事なまでの擬態となっている。ヤッコに擬態するニセスズメは、いまのところこの種のみのようだ。

フィリピンなどから輸入されるが、状態がすぐれない個体が多く、なかなか長期飼育に至らない。餌付いても数ヶ月程度で拒食になったりする場合があり、難しい。小さめの良い個体が入手できれば、餌付けも比較的しやすくて、長期飼育も望める。その色彩から、黒いバックスクリーンを使うと、観察しづらくなってしまうので注意したい。これは暗色系の小型ヤッコであるイエローフィン・エンゼルや、アブラヤッコなどにもいえる。

種小名は「夜、暗闇」という意味で、本種の体色に由来。英名、和名も体色から。標準和名ではないが、スミゾメヤッコと呼ばれることもある。

メニイスパインド・エンゼルフィッシュ

2007年09月24日 16:45

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(photo/J.E.Randall)

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(photo/J.E.Randall)

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(photo/J.E.Randall)

学名:Centropyge multispinis (Playfair, 1867)
和名:なし
英名:メニイスパインド・エンゼルフィッシュ Manyspined angelfish
全長14cm
インド洋に分布

黒褐色~茶褐色の体色に、多数の細いバンドが入る。エラブタ後方に、よく目立つ暗色斑がある。また、腹ビレと尻ビレのエッジは鮮やかなブルーに縁取られる。本種には稀に黄化個体(Xanthic Form)が出現する。黄化の程度は個体により様々で、ほとんど黄色いものから、褐色の部分が多いものまでみられる。なぜ黄化個体が出現するのかは、よくわかっていない。ちなみに黄化個体を水槽飼育すると、大抵は数日から数週間で元の体色に戻ってしまう。生息水深帯は幅広く、背の立つような浅瀬から、30mの深さにまでみられる。カイメンなどの付着生物や藻類、サンゴのポリプを食べる。全長は最大で14cmと、小型ヤッコの中では比較的大きくなる種。真ん中の画像は幼魚、下の画像は大きい成魚で、おそらくはオスと思われる。大きくなると、体色が明るくなる個体が多い。

飼育はイエローフィン・エンゼル同様、良い個体さえ入手できれば、さほど飼育の難しいヤッコではない。6cm前後の個体ならば人工餌にも慣れやすくて良い。便によってはハダムシが寄生していることがあるので、念のために導入前に淡水浴をしておいた方が無難。あるいは収容先の水槽に、スカンクシュリンプ(小型の方がよい)を3匹程度入れておいてもよい。

種小名は「多数のトゲ」の意。英名も同様。エラブタの細かいトゲに由来しているものと思われる。英名では他に、腹ビレと尻ビレのブルーが目立つところから、ブルーフィン・エンゼルと呼ばれることもある。

イエローフィン・エンゼルフィッシュ

2007年09月21日 22:44

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(photo/J.E.Randall)

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(photo/J.E.Randall)

学名:Centropyge flavipectoralis Randall & Klausewitz, 1977
和名:なし
英名:イエローフィン・エンゼルフィッシュ Yellowfin angelfish
全長10cm
モルジブ、スリランカ周辺に分布

黒褐色の体色に、胸ビレだけが鮮やかな黄色に彩られる小型ヤッコ。体色をよく見てみると、体側にはいくつかのバンド模様があることがわかる。成熟したオスは、体が深みのあるメタリックブルーの輝きに覆われる。水深3~20mの範囲でよくみられ、あまり深い場所にはいない。分布域は狭いが、分布域内では生息数が多く、普通種である。付着生物や藻類、サンゴのポリプなどを食べる。

モルジブ便で入荷する小型ヤッコ。地味めの体色からか、他の小型ヤッコに比べるとあまり人気のある魚ではない。しかし、成熟したオス個体は意外なほどの美しさをみせてくれる。飼育はやや難しく、餌付けに少々手こずることもある。特に大きな個体になるほど、餌付きにくい。良い個体を得るのも少し難しい。どちらかというと、玄人(苦労人とも言う)が好むヤッコと言えるかもしれない。ハードコーラルのポリプや共肉を食べるため、それらのサンゴが収容された水槽には向かない。ソフトコーラル中心のリーフタンク向きだ。

種小名は「黄色い胸ビレ」の意。英名も同様。どちらも本種の特徴を表している。

ガンズ&ブレイズ

2007年09月19日 00:54

さっき記事を書いていたら、最後に間違えて記事を全部消してしまいました(号泣)。再び書く気力が無いので、マンガの紹介に切り替えますよ。

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滝沢聖峰 著

舞台は幕末、明治維新の頃。幕府軍として蝦夷地(北海道)で戦っていた、佐々木清四郎と早川伝次はひょんなことから知り合う。二人は新政府軍に追われて蝦夷地を転々とするが・・・。

滝沢聖峰という漫画家を知らない人は多いと思いますが、なかなか良いですよ。戦場漫画を多く描かれていて、そちらも好み。絵の感じとか、好きなんですよねぇ。

比重は高め? 低め?

2007年09月12日 19:38

海水の比重といえば、1.023が基準値となっている。サンゴも魚も、この比重1.023で特に問題なく飼育できるが、生体によっては、少々変えた方がより良い場合がある。

魚では白点病治療のため、1.016前後の低い比重で飼育することがあるが、これはもちろん短期間だけのもの。通常飼育でここまで比重を落としてしまうと、体色の褪せや魚種によってはかえって不調になるものもいる。深場のハナダイなど、比重が薄くなると状態が崩れることがある。普通は1.021~1.023が、魚の飼育に適した比重だ。

しかし紅海産の魚は、1.028~1.030と高い比重の海水(メーター型の比重計だと、針が振り切れるほど。紅海の海水は、しょっぱいというよりも、苦い感じだといわれる)に生息しており、これらの魚を飼育する際には比重を上げた方が良い。紅海産の魚にとっては、既に通常の比重でも低比重なのだ。ただ紅海産の魚といっても、紅海の奥に棲む個体と、入り口であるアデン湾あたりに棲む個体とでは比重に対する順応性も違う。紅海産の魚が少し調子が変だなと思ったら、比重を上げてみるのも手である。紅海産の魚を、他海域の魚と組み合わせて飼育するのは、できれば避けたいところ(魚種にもよるが)。

紅海以外の海域では、特殊な比重環境はみられないので、あとは比重1.022~1.023に調整しておけばOKだ。

さて、魚の次はサンゴである。サンゴは淡水が大量に供給される河口域には、まず生息していない。サンゴは低い比重に耐性が無いからだ。共肉の厚いLPSなら多少は耐えるが、共肉の薄いSPS類は低比重にことのほか弱い。これはヒラムシ除去のための淡水浴が致命傷になることからもわかる。1.021ぐらいでも大丈夫ではあるが、なんとなくサンゴの色が悪かったり、いまいちだったりすることがある。サンゴは1.023よりも少々濃い、1.024~1.025あたりが一番良いように思う。サンゴは濃いめの方が状態が良い、という話は、以前にTetsuoさんとも話をしたことがある。やはり同意見であった。現在、うちのメインタンクは、光学比重計で1.025になるように調整している。

故意に比重を調整している人は意外に少ないかもしれないが、生息域などのデータから、生体に合わせて比重を変えていくのも案外有効なことだと思う。

ベントラリスのバリエーション

2007年09月07日 00:22

ベントラリスの各タイプについて。

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クック便で入荷するタイプ。
メタリックな光沢のある体色が特徴。尾ビレに赤い模様は入らない。

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クック型のメス。

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トンガ、バヌアツ便で入荷するタイプ。
背ビレ後方が赤いのが特徴。尾ビレには赤い模様が入る。
体色は他のバリエーションに比べ、派手な感じ。
クック型に比べると、気が強いようだ。全長も、やや大きい。
ちなみに、クック型はベントラ中で、最も性格が弱いと思われる。

p-ven-tonga.jpg
トンガ、バヌアツ型のメス。
他のバリエーションに比べると、若干寸詰まりのような体形。
クック型に比べると、体のピンクとイエローの境界に入る赤いラインの入り方が違う。

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マーシャル産。
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こちらもマーシャル産。
このタイプは、ベントラリスのバリエーションの中でも最も小型。
しかし、性格はベントラリスの中でも最強である。
他産地、特にクック産のものと一緒にすると、必ずクック産を駆逐してしまうほど。
体色にメタリック感は少ないものの、美しいバリエーションである。

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マーシャル産のメス。
背中の黄色い部分が多い。

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小笠原産。
尾ビレに入る赤い模様が大きくて美しい。
ベントラリスの中では、最も大型になるバリエーション。
このタイプはアクアリウムトレードされていない。

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フィリピン、セブ産。
ベントラリスとしては上品な感じで美しい。

参考画像
小笠原産
小笠原産
トンガ産
クック産
サイパン産
サイパン産
サイパン産
サイパン産
サイパン産
沖縄産