2007年02月28日 19:27
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2007年02月21日 03:24

(photo/J.E.Randall)

(photo/J.E.Randall)
学名:Plectranthias inermis Randall, 1980
和名:なし
英名:ハイフィン・パーチレット Highfin Perchlet
全長:4.5cm
インド洋~西部太平洋に分布
小型のイズハナダイ属の一種。第一背ビレの第三棘条が伸長し、白色になるのが特徴。本属にしては生息水深は浅く、 15m前後でも普通にみられ、深くても65mほど。サンゴ礁斜面を主な生活の場としている。小型ハゼや他の魚の仔魚、小型甲殻類などを好んで捕食する。
観賞魚としてコンスタントに入荷し「チゴハナダイ」の名で流通する。しかし本物のチゴハナダイ Plectranthias altipinnatus とは別種。アクアリウムの世界でのみ通用するトレーディングネームである。以前は高価だったが、多く輸入されるようになって価格が落ち、それと同時に状態も以前ほどよくはなくなっている。良い個体を入手すれば飼育自体は容易。大きめのサンゴ水槽に放り込んでおけば、特に給餌しなくとも自然発生する小生物を捕食させて飼育することができる。肉食性で、ベニハゼやグラスシュリンプは餌にしかならないため、一緒に飼育することはできない。
種小名は「刺針のない」という意味。英名は伸長する背ビレに由来。パーチレットは、この手の魚に対する通称。
2007年02月21日 02:57

ハワイ産の個体(photo/J.E.Randall)
学名:Plectranthias kelloggi (Jordan & Evermann, 1903)
和名:アズマハナダイ
英名:不明
全長:15cm
南日本、台湾、ハワイ、オーストラリアに分布
水深60~400mと、かなり深い場所に生息するイズハナダイ属の一種。カサゴのような体型をしているが、ハタ科の魚である。口は大きく、かなりのサイズの魚や甲殻類を捕食することができる。標本写真では伺い知ることができないが、生時の体色はかなり美しい。テリトリー意識が強いため、繁殖時以外は基本的に単独で生活する。
深場の釣りなどで漁獲されたものが、たまにショップに出回って販売されることがある。生息水深から考え、水温は高くても20℃前後に抑えたい。小型の個体は餌付きやすく、クリルなどを食べる。餌付かないときは、生きたイソスジエビや小型魚を与えると、すぐに反応する。同属・同種とは争うため、複数飼育はできない。
種小名は人物名。和名の由来は不明だが、アズマは「東(関東の意)」ならば、相模湾でよく見られるところから付けられたと考えられる。
2007年02月21日 02:10

(photo/J.E.Randall)
学名:Rainfordia opercularis McCulloch, 1923
和名:なし
英名:フラットヘッド・パーチ Flathead perch
全長:15cm
グレートバリアリーフから西オーストラリアのサンゴ礁域に分布
オーストラリアに固有の珍しいバスレットの一種。横からの画像では分からないが、上面から見ると頭部が広く押しつぶれた、非常に特徴的な形状をしている。その点から、Liopropoma属とは容易に区別が付く。サンゴ礁域の洞窟や岩の割れ目といった、あまり人目につかない場所に生息する。小魚や小型甲殻類を捕食する肉食性。
観賞魚としては未入荷。バスレットは日本では人気の高いグループで、本種は美しい体色を持つので、輸入されれば人気が出るだろう。最大長は水槽飼育するには多少大きめではあるが、許容範囲内だ。生息地もグレートバリアリーフなので、水温的にも問題ない。
種小名は「弁蓋」あるいは「エラブタ」という意味。英名は、その特徴的な頭部の形状に由来する。
2007年02月18日 01:29

約5cmの個体(photo/J.E.Randall)

2.5cmの幼魚(photo/J.E.Randall)
学名:Centropyge nigriocella Woods & Schultz, 1953
和名:なし
英名:ブラックスポット・エンゼルフィッシュ Blackspot Angelfish
オセレイテッド・エンゼルフィッシュ Ocellated Angelfish
全長:約6cm
ジョンストン島、ライン、マリアナ、サモア、アドミラルティ各諸島に分布
全身が淡いクリーム色で、特に派手な色彩は持っていない。胸ビレ基部と、背ビレ後方にある黒斑が目立った特徴である。ごく小さい幼魚では背ビレのスポットが無く、体側中央に黒斑がある。分布域は広いものの、極端に臆病な性格で、めったに姿を見せないとされる。生息水深は4m~15mと浅いが、前述のような性格のために人目に触れることがなく、発見例が極めて少ない。付着生物や藻類を食べる。
観賞魚としての入荷は未だに無い幻の小型ヤッコである。わずかに数枚の水槽写真が知られているのみ。今後も輸入されることはまず無いと思われる。
種小名は「黒い眼」という意味。特徴的な黒斑に由来する。英名の由来も同様。
2007年02月15日 12:07

メス個体(photo/J.E.Randall)

オス個体(photo/J.E.Randall)
学名:Pseudanthias fucinus (Randall & Ralston, 1985)
和名:なし
英名:不明
全長:約8cm
ジョンストン島、ハワイ諸島に分布
ほぼハワイ諸島の固有種といってもいいハナダイの一種。オスは非常に美しい体色をしている。体型やヒレの形状など、他のPseudanthias属に比べると若干違った感じである。水深122mから280mまでの深海部分に生息している。生息場所がかなり深いため、生態写真はまだ撮影されていないようだ。標本は小型のものしか得られていないが、8cmで十分にオスの性徴が出ていると判断されるので、最大でも10cmほどと思われる。
観賞魚としての入荷はまだない。魅力的なハナダイではあるが、水深がかなり深いため、観賞魚として輸入されることはまず無いだろう。
種小名の意味はよく分からなかったが、類似する言葉から、おそらく紫色を指すのではないかと思われる。だとすれば、本種の色彩をよく表す名といえる。
2007年02月09日 14:49

太平洋産の個体(photo/J.E.Randall)

紅海の入り口、ジブチ産の個体(photo/J.E.Randall)

エジプト産の個体(photo/J.E.Randall)

縞模様が消失した個体。
ジブチ産(photo/J.E.Randall)

幼魚は背ビレに明瞭な眼状斑を持つ。
サモア産。全長3.6cm(photo/J.E.Randall)

ごく小さい幼魚。
縞の数は極端に少ない。全長2cm(photo/J.E.Randall)
学名:Pygoplites diacanthus (Boddaert, 1772)
和名:ニシキヤッコ
英名:ロイヤル・エンゼルフィッシュ Royal angelfish
リーガル・エンゼルフィッシュ Regal angelfish
全長:25cm
西部太平洋~インド洋に広く分布
非常に特徴的で、カラフルな色彩を持つ中型ヤッコ。他に類似のヤッコはおらず、分類は1属1種。太平洋産のものと、インド洋産のものでは体色に違いがみられる。太平洋産のものは腹部が白いが、インド洋産のものは腹部が黄色く、全体の黄色みも強い。また同じインド洋でも紅海産のものは、より鮮やかな色彩をしているとされる(実際は、さほど顕著な違いが無いように思われる)。バンドが乱れた個体や、青い色素が抜け落ちたようなカラーバリエーションも存在する。カイメンなどの付着生物や藻類などを食べる。
カラフルな色彩から観賞魚として人気が高く、太平洋・インド洋各地からコンスタントに輸入されてくる。コンスタントに入荷する魚が飼育が容易かというと、そんなことはなく、かなり難しい部類に入る。最も手こずるのが餌付け。特に12cm以上から餌付けが難しくなっていき、20cm前後の成魚を餌付けるのは相当に困難である。餌付けに関しては、やはり小さいサイズの個体は餌付きやすいのでよい。しかし5cm以下の個体は餌付きは良いものの、突然死の確率が高い。5~10cmサイズの個体が、飼育には最も適している。このようなサイズの個体から良い状態のものを選べば、餌付けに関してはそう難しくない。他に強いヤッコが居ない環境で、落ち着けば数日で餌を食べるようになる。しかし導入初期に失敗すると、回復は難しいので要注意。
餌付けば、短期的には非常に状態よく飼育できる。しかしある程度期間が経つと、急に餌を食べなくなったり、突然状態を崩すことがある。ほとんどが原因不明のもので、対処のしようが無い。また年単位で飼育できても、何故かあまり成長しないことが多いようだ。幼魚から成魚に育てたという話はほとんど聞かない。成長が非常に遅い点は水槽飼育の際には利点ともなるが、長期飼育では何となく不安にはなる。餌の問題が大きいのかもしれない。
水槽環境に慣れてしまうと、それなりに丈夫だが、それでもあまり気の強いヤッコや大型のヤッコとは組み合わせない方が無難。他の魚に対しては関心が薄いことが多く、組み合わせはしやすいと言える。水槽サイズは、10cmほどの個体ならば、60×45×45もしくは90cm規格水槽あたりが適当。水質に敏感な面があるため、サンゴが状態よく飼育できるぐらいの水質を維持したい。
種小名は「2本の棘」という意味。ヤッコ特有のエラブタの棘に由来しているのではないかと思われる。英名のロイヤル、リーガル、ともにその豪華な色彩に由来したもの。和名も同じく色彩から。昔は着物の黄八丈を連想させることから「キハチジョウ」との呼び名が使われたことがある。
2007年02月08日 00:17
2007年02月01日 02:13
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