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2006年09月26日 23:11

(photo/Y.Niino)
学名:Bodianus sepiacaudus Gomon, 2006
和名:なし
英名:ペパーミント・ホグフィッシュ Peppermint Hogfish
全長18cm
西部~中部太平洋域に広く分布
レッドストライプト・ホグフィッシュ B.opercularis によく似た種。つい最近記載された種だ。違いは、赤いラインが体後方にいくにしたがって黒くなる点や、尾柄・尾ビレ部分の模様が異なる点などで区別可能。ラインの色合いには個体差があり、かなり赤いものから、ラインのほとんどが黒いものまでいる。しかし、尾柄、尾ビレが黒いという点は変わらない。生息深度は本種の方がやや浅く、20~50mの深度でみられる。
ここ数年で入荷量が増え、一気にポピュラー種となった。しかし初入荷は意外に古く、1987年にマニラ便で入荷したのが最初。その後、人知れずぽつりぽつりと入荷はあった。分布が海水魚輸出で盛んなフィリピン・インドネシア地域にかかっていて、採れだして一気に入荷して価格も暴落に近い形で下がっていった。本種のように、フィリピン・インドネシア地域で採れる魚は、珍品でも大量入荷で価格崩壊の可能性があるため、値段の高いうちに買うのは勇気がいる。飼育面では特に難しいことはなく、丈夫で飼いやすい。性格はレッドストライプト・ホグと同じく荒いため、やはり成長と共にもてあましやすい。飼育の際は覚悟して飼うこと。体色についても、やはり強い照明の下では焼けやすいので注意。ただし、ラインがほとんど黒いタイプの個体に関しては、日焼けはあまり心配しなくてよいようだ。
種小名は「黒い尾」の意。sepia は「イカ墨」のことである。英名のペパーミントは、紅白模様の魚やエビに対して付けられることが多い。その理由については、紅白模様のお菓子の名前に由来しているようだ。なお、本種を「シマキツネベラ」の名称で販売しているショップがあるが、本種とシマキツネベラは違う魚である。名称の誤用はいらぬ混乱を招くだけなので、早急に改善してもらいたいところだ。
2006年09月26日 18:50

紅海産の成魚(photo/J.E.Randall)

モーリシャス産の幼魚個体
学名:Bodianus opercularis (Guichenot, 1847)
和名:なし
英名:レッドストライプト・ホグフィッシュ Red-striped Hogfish
全長18cm
インド洋に分布
純白の地色に深紅のストライプが入る、Bodianus属きっての美麗種。近い同属種にはフタホシキツネベラやタヌキベラ、ネオンラスなどがおり、Trochocopus亜属を形成している。いずれもエラブタ後方に黒色斑を持つのが、共通の特徴となっている。またこの「フタホシキツネベラ・グループ」は、どの種も生息深度が深い。本種も見られるのは通常、30~70メートルと、かなりの深さである。が、紅海では10m前後の浅い場所でも確認されている。なお近年、太平洋産のもは Bodianus neopercularis として記載され、別種とされた。外見上の違いは体側のラインの太さとされる。
観賞用としては、ごく稀にインド洋のモーリシャスから入荷があるのみ。モーリシャス以外の、他地域からの入荷があっても良さそうなものだが、現時点ではほとんど期待できない。飼育自体は容易で、餌も大抵の人工餌を食べてくれる丈夫な種だ。しかしながら、その美しい体色を維持するのには明るい照明が厳禁となる。サンゴ水槽のような明るい水槽で飼育していると、赤い部分が黒ずんで汚くなってしまいやすい。そのため、できれば照明はブルーの蛍光灯だけにしておきたいところだ。極論してしまえば、照明など無い方が体色を維持しやすいのである。こうなると専用の飼育水槽が必要になってくる。性格は成長するにしたがって荒くなり、15センチ近い個体では、小型ヤッコを追い回すほど強くなる。性格的に持て余すことにもなりやすく、この魚が好きな人以外は飼育しない方がいいだろう。本種を他のベラや小型ヤッコなどと混泳させようと考えてはいけない。単独飼育を基本とすべきである。なお飛び出し事故が多いので、フタはしっかりとしておきたい。
種小名は「エラブタ(鰓蓋)」の意。黒斑のあるエラブタが由来になったのだと思われる。
英名は、本種の模様から。
2006年09月26日 01:04

学名:Ozawamita kanipanus
和名:かにぱん
英名:Crab Bread
推定全長約15cm
日本固有種
甲殻は相当に柔らかく、通常の甲殻類のように硬くなることがない。極めて特異的な甲殻類である。二つのハサミは奇妙に変形し、ものを挟むことはできないように思える。触覚が無いのも、本種の特徴のひとつだ。数少ない陸棲の甲殻類であり、体が柔らかいためか、水中ではその姿を維持することはできないようだ。成体はほとんど動かないが、画像は珍しく動いたところを捉えた貴重なシーンである。なお、現在に至るまで幼体は発見されていない。
日本固有種で、特に東京・用賀の某所ではよく見られるらしい。一定数が生息しており、食用にされているようだ。甲殻が柔らかいため、生のまま丸ごと食べるのが一般的とされる。成体の寿命は数日で、ある程度の期間が経つと、全身にカビが生えて死んでしまう。このため、あまり飼育には向いていない。
2006年09月22日 21:15
ハワイのランドール博士より、web上で示されている博士の写真は、私がプログ上で使用する分には何を使ってもかまわないという返答を頂きました。非常にありがたいことです。
これで魚種別の項目の写真は、相当充実することでしょう。
実はとある事案に絡んで、いくつかの写真の使用許可を求めていたんですが・・・。まさかこのような答えが返ってこようとは。ちと驚いております。
それにしても何を使っても良いとは言われたものの、盗用防止策だけは、しっかりと盛り込まねばなりますまい。
ところで・・・。
もしかして、これでブログを毎日更新しなくてはいけなくなったのか?(笑)
これで魚種別の項目の写真は、相当充実することでしょう。
実はとある事案に絡んで、いくつかの写真の使用許可を求めていたんですが・・・。まさかこのような答えが返ってこようとは。ちと驚いております。
それにしても何を使っても良いとは言われたものの、盗用防止策だけは、しっかりと盛り込まねばなりますまい。
ところで・・・。
もしかして、これでブログを毎日更新しなくてはいけなくなったのか?(笑)
2006年09月19日 22:09
白点病といえば、マリンアクアリストを悩ませる病気である。
海水魚を飼育していれば、この白点病を避けては通れない。
それゆえ、アクアリストはその効果的な予防法・治療法を常に模索している。
まともなノウハウも多いが、中にはとんでもないノウハウが存在する。
今回は、その恐るべき治療法の一部を紹介しよう。
1,かなり以前、某ショップにて
そこの店長は、何故か海水魚に関してシロウトだった。そんなシロウト店長が考案した白点病治療法とは・・・。
「荒めのサンゴ砂をろ材にして、強いポンプで循環させると、白点の手足が取れて魚に寄生できなくなるんですよ!!」
・・・・馬鹿だ。たぶん、店長の脳ミソはスポンジになっていたのだろう。この某ショップは速攻で閉店と相成った。こんな「ノウハウ」を垂れ流していれば当然だろう。
2,数年前、某ショップにて
何やら店長が流しでタワシがけを行っていた。よく見てみると、イナズマヤッコを流水でタワシがけしていたのだ・・・。
「な、何してるんですか??」
「こうすると、白点が綺麗に落ちるんだよね」
・・・・白点が落ちる前に魚が死ぬぞ。災難なのは魚たちだよ。この「治療法」を行われた魚たちは、ことごとく死んだだろう。この某ショップは今でもあるが、既に忘れ去られて話題にも上らない。
3,二枚貝が白点を食べる
一時期、ヒリョウガイやマクガイといった二枚貝が、白点を食べてくれるという「ノウハウ」が流行った。これ、本気にして信じた人はどのくらい居るだろうか。確かに、二枚貝は浮遊する白点の仔虫を取り込んで食べるかもしれない。だからといって、それが予防や治療に結びつくだろうか? 冷静に考えれば、そんなに都合良くコトが運ぶワケがない。むしろ投入した二枚貝が死んで、水質が悪化して、病気が発生する方のリスクが高いとすら言える。ほとんど迷信に近い「ノウハウ」だ。
4,無脊椎に無害な薬
よく「サンゴやライブロックに害はありません」などという謳い文句の付いた白点治療薬がある。しかし、よく考えてみて欲しい。サンゴやライブロックに無害な治療薬が、果たして白点虫に毒性を発揮するだろうか? 白点虫だけに都合良く効くのか? そんなスゴイ薬があったら、ノーベル賞モノである。多くの製品は、気休め程度のものと考えた方がいい。
そんな製品に騙され、今までどのくらいの魚を失ったことか。大抵は、投入しても変化が無い。変化が無いならまだいいが、より悪化することもよくある。白点の治療は、素直に銅イオン、グリーンFゴールド、低比重治療などにしておいた方が確実というもの。「甘い言葉には罠がある」のである。
海水魚を飼育していれば、この白点病を避けては通れない。
それゆえ、アクアリストはその効果的な予防法・治療法を常に模索している。
まともなノウハウも多いが、中にはとんでもないノウハウが存在する。
今回は、その恐るべき治療法の一部を紹介しよう。
1,かなり以前、某ショップにて
そこの店長は、何故か海水魚に関してシロウトだった。そんなシロウト店長が考案した白点病治療法とは・・・。
「荒めのサンゴ砂をろ材にして、強いポンプで循環させると、白点の手足が取れて魚に寄生できなくなるんですよ!!」
・・・・馬鹿だ。たぶん、店長の脳ミソはスポンジになっていたのだろう。この某ショップは速攻で閉店と相成った。こんな「ノウハウ」を垂れ流していれば当然だろう。
2,数年前、某ショップにて
何やら店長が流しでタワシがけを行っていた。よく見てみると、イナズマヤッコを流水でタワシがけしていたのだ・・・。
「な、何してるんですか??」
「こうすると、白点が綺麗に落ちるんだよね」
・・・・白点が落ちる前に魚が死ぬぞ。災難なのは魚たちだよ。この「治療法」を行われた魚たちは、ことごとく死んだだろう。この某ショップは今でもあるが、既に忘れ去られて話題にも上らない。
3,二枚貝が白点を食べる
一時期、ヒリョウガイやマクガイといった二枚貝が、白点を食べてくれるという「ノウハウ」が流行った。これ、本気にして信じた人はどのくらい居るだろうか。確かに、二枚貝は浮遊する白点の仔虫を取り込んで食べるかもしれない。だからといって、それが予防や治療に結びつくだろうか? 冷静に考えれば、そんなに都合良くコトが運ぶワケがない。むしろ投入した二枚貝が死んで、水質が悪化して、病気が発生する方のリスクが高いとすら言える。ほとんど迷信に近い「ノウハウ」だ。
4,無脊椎に無害な薬
よく「サンゴやライブロックに害はありません」などという謳い文句の付いた白点治療薬がある。しかし、よく考えてみて欲しい。サンゴやライブロックに無害な治療薬が、果たして白点虫に毒性を発揮するだろうか? 白点虫だけに都合良く効くのか? そんなスゴイ薬があったら、ノーベル賞モノである。多くの製品は、気休め程度のものと考えた方がいい。
そんな製品に騙され、今までどのくらいの魚を失ったことか。大抵は、投入しても変化が無い。変化が無いならまだいいが、より悪化することもよくある。白点の治療は、素直に銅イオン、グリーンFゴールド、低比重治療などにしておいた方が確実というもの。「甘い言葉には罠がある」のである。
2006年09月18日 22:46

学名:Terelabrus rubrovittatus
和名:なし
英名:イエローラインド・スレンダーホグフィッシュYellow-lined slender Hogfish
全長10cm
西部太平洋に分布
本種はテレラブルス属という、新属記載の基になった種である。もう一種の未記載種に比べると、体中央にある赤いラインの形状が、若干異なっている。またエラブタに模様はなく、白い。背中の方の赤いラインと、体中央のラインとの間に黄色いラインが入るが、これは小さい個体ほど顕著。大きくなると(つまりオスになると)、黄色いラインはほとんど目立たなくなる。ちなみに画像の個体はオスと思われる。生息水深は未記載種よりも浅く、25メートルほどからみられる。
アクアリウムの世界においては、本種の方が未記載種よりも知られている。コンスタントとは呼べないものの、そこそこ入荷量はある。これは生息水深が未記載種に比べてやや浅いことと、分布域が海水魚の輸出が盛んなフィリピン・インドネシアが中心というのが大きい。飼育自体は容易だが、やはり性格がおとなしいため、組み合わせには注意したいところ。飛び出し事故による死亡が非常に多い魚なので、しっかりフタをするなどの防止策は必須事項だ。
英名は、目立つ黄色のラインと細い体が由来。種小名は「赤い細帯(ライン)」の意で、本種の特徴を捉えた命名だ。
2006年09月18日 22:13

学名:Terelabrus sp.
和名:なし
英名:レッドラインド・ホグフィッシュ Red-lined Hogfish
全長10cm
インド洋・モルディブに分布
テレラブルス属は近年つくられた新しい属で、ここにはイエローライン・スレンダーホグフィッシュ Terelabrus rubrovittatus と、この未記載種の2種が知られる。本種はイエローラインスレンダーと非常に似ているが、エラブタに黄色い模様が入る点が一番の違い。他にも赤いラインや、尾ビレの模様も、よく見ると違っている。生息深度はかなり深く、50~60メートル付近で見られるようだ。
日本のアクアリウムでは、フィッシュマガジン誌2001年10月号で、新着魚として紹介されたのが最初。ちなみに、掲載個体は私が飼育していたもの。今回の画像個体と以前の個体、どちらもモルディブ便での入荷。2001年以前にも入荷はしていて、年に数匹程度は入ってきているようだ。ただ生息水深が深いので、今後もコンスタントな入荷は望めないだろう。
飼育は他のベラ同様、至って容易。ホグフィッシュの名は付いているものの、ボディアヌス属のベラとは違って、性格は非常におとなしい。そのため、あまり気の強い魚との組み合わせは避けるべき。飛び出し率も高いため、水槽のフタは必須。
英名は、その体色・模様にちなむもの。まだ未記載種ゆえ、種小名は付いていない。
2006年09月18日 21:21
2006年09月16日 22:51
以前の記事
予想通り、MA誌41号に Centropyge abei の記事が出ましたね。
標本写真ですが、色合いなどはよく分かるでしょう。
ちなみに海外のジャーナル誌には、海中で撮影した生体写真が掲載されています。
興味のある人は、探してみては?
予想通り、MA誌41号に Centropyge abei の記事が出ましたね。
標本写真ですが、色合いなどはよく分かるでしょう。
ちなみに海外のジャーナル誌には、海中で撮影した生体写真が掲載されています。
興味のある人は、探してみては?
2006年09月15日 01:01
2006年09月11日 19:12
9/7から9/10まで、高知県四万十市へ旅行に行ってきました。
いやー、美味しいモノばかりですなぁ。
いやー、美味しいモノばかりですなぁ。
2006年09月05日 00:36


学名:Amphiprion mccullochi Whitley,1929
和名:なし
英名:マカロックズ(マッカロウズ)・アネモネフィッシュ McCulloch's Anemonefish
全長12cm
オーストラリア東部沖のロードハウ島とノーフォーク島に分布
クマノミといえば、オレンジ系の体色にホワイトバンドというのがパターンだ。しかし本種はどこにも赤みが無い、クマノミとしては特殊な体色をしている。大きくなって黒っぽく、あるいは色彩変異として黒くなるクマノミはいるが、幼魚期からずっと黒いままなのは本種のみである。頭部には白いバンドが見られるが、消失しかかったものや、バンドが全く無い個体(メスに多い)もいる。ちなみに幼魚期は普通のクマノミのように、体側中央にもホワイトバンドをもっている。共生するイソギンチャクは、サンゴイソギンチャクで、生息域では他に共生に適したイソギンチャクがいないようだ。水槽内では、タマイタダキやシライトなどにも入る。
さて本種はクマノミの中でも、ハマクマノミ・グループに入れられている。しかしながら、ここにはいくつかの疑問がある。まず成魚の尾ビレの形状。ハマクマノミ・グループでは、どの種も円形(ラウンドテール)の尾ビレなのに対し、本種では中央部が湾入し、尾ビレの上下葉が尖っている。これはクマノミ・グループの特徴だ。また幼魚は腹ビレと尾ビレが伸長する個体が多い。これもクマノミ・グループ独特の特徴であり、ハマクマノミ・グループの種には見られないものだ。以上の点から、個人的にはクマノミ・グループに入れるのが妥当ではないかと思っている。
生息域は比較的水温が低いものの、水槽飼育では23~27℃と幅広い水温域で問題無く飼育できる。ただ、あまり高い水温が長期間続くようだと、何らかの不都合が生じる可能性はある。25℃前後の水温が維持できれば十分。他、餌などはクマノミと同様にほとんどの人工餌を選り好みせず食べてくれる。性格は強いが、ハマクマノミ類のような強烈な強さはなく、クマノミと同等程度。
種小名の mcculloch は人物名。mucculloch の発音は、調べた限りでは「マカロック」あるいは「マッカロウ」が最も近いようだ。なお、日本の海水魚専門誌では「マックローチ」、「マックローキ」などと表記されている。
2006年09月04日 01:16
ロト6で、かなりのキャリーオーバーが出てますな。
毎週買ってるワケですが、今回はキャリーオーバーにつられて15,000円分も投入してしまいましたよ。でもまた追加する予定。うーむ、今回は幾ら注ぎ込むとするかな・・・。
ちなみに宝クジが当たったら、私は南へ行きますよ。
やっぱ島がいいなぁ。石垣島は最高に良かったからナー。
まぁ、たぶん当たったらその時点で運を使い果たして死ぬよ。俺は(笑)。
毎週買ってるワケですが、今回はキャリーオーバーにつられて15,000円分も投入してしまいましたよ。でもまた追加する予定。うーむ、今回は幾ら注ぎ込むとするかな・・・。
ちなみに宝クジが当たったら、私は南へ行きますよ。
やっぱ島がいいなぁ。石垣島は最高に良かったからナー。
まぁ、たぶん当たったらその時点で運を使い果たして死ぬよ。俺は(笑)。
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